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葬儀の意味とは?通夜、告別式、葬式などとの違いも説明
更新日:2024年06月23日
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いざ葬儀の場になっても慌てることのないよう、葬儀の意味や通夜、告別式、葬式との違いを知っておきましょう。
葬式とは、葬儀と告別式を合わせた総称です。
葬儀は宗教的な儀式を意味します。
故人をお見送りするためにも、こちらで知識を深めてみましょう。
葬儀行うことの意味についてもわかりやすくご説明いたします。
この記事でわかること
目次
葬儀を行う意味
近年、家族葬など、シンプルな葬儀を行う方が増えていらっしゃいますが、時代に合わせて形は変わっても、葬儀を行うことには、大切な意味があります。
宗教によって考え方が異なる部分もありますが、根底の部分は共通しています。
こちらでは、一般的な葬儀を行うことの意味をご説明いたします。
1. 大切な人の死を受け入れる
大切な人が亡くなるというのは、家族、友人・知人にとってはとてもショックな出来事です。故人の年齢や亡くなった理由によっては「死」をなかなか受け入れられないこともあります。
しかし、どんなに悲しくてもつらくても、家族は故人を冥土や天国に送り出さなくてはいけません。
そのため、葬儀には大切な人の死を受け入れて、送り出し、心の整理をつけるという意味があるのです。
もし葬儀がなかったら、悲しみにくれる遺族は故人を見送ったり気持ちに整理をつけたりするタイミングが掴めません。
葬儀があるからこそ、家族は悲しみをこらえ、故人とのお別れをしてひとつの区切りがつけられるのです。
2. 家族や親族の絆を確認する
葬儀は、亡くなった人のために行う儀式であると同時に、遺された人たちのための儀式という意味合いもあります。
大切な人を失ったことによってどういった気持ちになるかは人によって違いますが、どんな死であっても、それぞれに大きな喪失感があるものです。
人の死をひとりで受けとめるというのは心への負担が大きく、耐えるのは難しいことです。
しかし、葬儀を行えば、離れていた家族や遠くの親族も集まってくれます。悲しみやつらい思いを分かち合うことで、心への負担を和らげるという意味があります。
普段、家族や親族が集まれる機会はなかなかありませんが、葬儀によって集まり、お互いの気持ちを支えながら故人を送り出すのは、家族や親族の絆を確認する意味にも繋がります。
つまり、疎遠になりがちな絆を深めてくれるというのも葬儀の重要な意味なのです。
3. 故人が関わった社会へのお別れ
故人は、家族だけではなく知人や友人、仕事の関係者、先輩や後輩などさまざまな人に支えられたり、助けられたりして生きてきました。
葬儀は、故人が関わった社会へのお別れの儀式という意味もあります。
また、訃報を受け取った人が故人をお見送りする、そして亡くなったことを認識するという意味も含んでいます。
故人の意向や事情によっては、近親者だけで葬儀を済ませてから、亡くなった旨を知らせる場合もあります。
一般的には、社会へのお別れの意味からも、訃報を出して知らせるようになっています。
4. 故人をあの世に送り出す
もうひとつの葬儀の意味は、故人をあの世へ送り出すことです。
宗教によって、死後どういった道筋でどのようなところへ召されるのか、考え方は異なりますが、仏教であれば僧侶にお経を唱えてもらうことで成仏してもらう、キリスト教であれば神に召されるよう聖書朗読や聖歌などで送り出します。
たとえ、送り出す人がそれほど信仰心をお持ちでなくても、信仰する宗派の教えに従うことで故人を成仏させられると考えられています。
葬儀は、故人が道に迷わずあの世に辿りつくための儀式として、大きな意味を持っているのです。
「葬式」は葬儀と告別式の総称
「○○さんの葬儀に参列したんだけど」「○○さんのお葬式があるんだけど」という言葉をお聞きになって、葬儀と葬式の違いが分かる方は少ないのではないでしょうか。
葬儀と葬式という言葉は、まったく意味合いが異なります。
葬式とは、葬儀と告別式の総称です。
つまり、葬式というのは葬儀と告別式の両方を指すものです。
たとえば、葬儀だけ行って告別式を行わない場合、それは葬式という表現に当たりません。
一方、僧侶がお経をあげたり、牧師が聖書を朗読したりするなど、宗教的な儀式を行うのが葬儀です。
葬儀におけるお別れやお見送りというのは、宗教的な作法にのっとって行います。
このように、葬式は葬儀と告別式の総称であり、葬儀は宗教的儀式のことというように、儀式の内容が異なるのが大きな違いです。
通夜、告別式、葬儀の違いについて
通夜と告別式の違いを理解していないと、通夜と告別式のどちらに参列すればよいのか、マナーに違いはあるのかなど悩んでしまう方も多いようです。
こちらでは、通夜、告別式、葬儀の違いについて改めておさらいしてみましょう。
【通夜】親しい人が集まる儀式
通夜は、葬儀よりも前に行われるもので、基本的には家族や親族、故人と特別親しかった友人が参列する儀式です。
昔は、ろうそくの火やお線香を絶やさないように、親族が交代で夜通し故人を見守るのが通夜という儀式でしたが、近年は、故人に近しい人だけで参列する儀式が通夜とされています。
現代の通夜は半通夜と呼ばれるもので、執り行う時間は開式から閉式まで2時間程度と短く、故人との最後の夜を遺族が静かに過ごせるように変わってきています。
夜も、寝ずの番をするのではなく、参列者にお酒や食事を振る舞う「通夜振る舞い」をして閉式となります。
以前は、半通夜と通夜は明確に分けられていましたが、今は半通夜が主流となっているため、特別記載がなければ夜通し行う通夜ではなく、短時間で閉式する半通夜という認識です。
【葬儀】宗教的な儀式
前述のように、葬儀は宗教的な観点から故人の冥福を祈る儀式です。
最近は、告別式と同日で行われることが多いため、葬儀と告別式を混同してしまう方も多いようですが、僧侶にお経をあげてもらうなど信仰している宗教の作法にのっとって行われるのが葬儀です。
日本人は普段は信仰心をあまり持たない方が少なくありませんが、仏教でれば、この世からあの世へ旅立つ故人が道に迷わないようにという考えのもと、お経をあげてもらうのが一般的です。
告別式の前には葬儀を執り行うのが主流です。
【告別式】参列者が焼香をするお別れの儀式
僧侶の読経が終わると、弔辞を読んでもらったり、参列者の焼香が始まります。ここからが告別式です。
以前は、葬儀と告別式は別々に行われていましたが、近年では葬儀のすぐ後に行われるのが一般的になっています。
そのため、明確な線引きがなかったり、葬儀に関するサイトでも意見が分れたりするので、どこまでが葬儀でどこからが告別式なのかが判断しづらくなっています。
告別式は、故人の知人・友人、会社関係の人、ご近所の人など、ゆかりのある参列者と故人とのお別れの式というのが一般的な見解です。
宗教の作法にのっとった葬儀とは異なる儀式ですが、最後のお別れとなる儀式ですから、葬儀と同じく途中で抜けたりするのはマナー違反になるので注意しましょう。
告別式が終わると出棺です。遺族や親族など故人に近しい人だけで火葬場に移動します。
お別れ会や偲ぶ会も告別式と同じ意味を持つ
有名人が亡くなると、お別れの会や偲ぶ会を執り行うという記事が出たりしますが、告別式はこういった会と同じ意味になります。
お別れの会や偲ぶ会では、宗教的な儀式はいっさい行われません。
故人と関わりのあった人たちが集まり、花を捧げたり弔辞を述べたりして故人の冥福を祈る、みんなで談笑しながら故人との思い出を語り合う、というのがお別れ会の内容になります。
参列は通夜でも告別式でも問題なし
通夜は親しい人だけが参列する儀式、告別式は一般の弔問客が参列できる儀式というのが正しい参列方法です。
しかし、ライフスタイルや働き方の変化により、今は参列する人の制限がなくなってきています。
葬儀日程は、火葬場のスケジュールによって決まるので休日とは限らず、時間帯も昼間であることが多いため、仕事が忙しい人や遠方の人は、告別式に参列するのが難しいという事情があります。
通夜は、夕方から行われるので、告別式にスケジュールを合わせるのが難しい人でも参列しやすいことから、会社の関係者や疎遠になっていた知人であっても、通夜に参列して問題ないとされています。
地域によって違いはありますが、近年は、通夜もしくは告別式で都合が合わせやすいときに参列すればよいという傾向になってきています。
どうしても告別式に参列出来ないときには通夜に参列しましょう。
お葬式を執り行うまでの流れについて
いざ、お葬式を行うということになったら、誰に連絡を取ればよいのか、何から始めればよいのか分からなくなってしまうという方は少なくありません。
もちろん、何度も経験することではなく、また大切な人が亡くなった状況でお葬式の段取りをスムーズに進められないのは当然のことです。
まずは落ち着いて、葬儀社に連絡を取ることから始めましょう。
葬儀社に連絡をする
家族が亡くなってしまったら、すぐに葬儀社に連絡をしましょう。
故人が事前に決めていた葬儀社があれば、葬儀内容も決められているのが一般的ですが、決めていなかった場合はいろいろと打ち合わせをしなくてはいけません。
打ち合わせには時間をかけられないので、できるだけ早く葬儀を依頼する葬儀社を決めて連絡をしてください。
親族や親しい友人に連絡をする
葬儀社との打ち合わせまでには少し時間が空くので、その時間を利用して親族や故人の友人に連絡をしましょう。
勤めていた会社があれば、会社にも連絡をしてください。
連絡の段階では詳しい話をする必要はないので、葬儀の日程は追って連絡をする旨を伝えましょう。
葬儀社と葬儀についての打ち合わせ
葬儀社によってどこで打ち合わせをするかは異なりますが、いずれにしても会って葬儀内容の打ち合わせをします。
まずは、火葬場の空き状況を確認し、それに合わせて日程と場所を決定します。
次に、葬儀の規模や宗派による葬儀のスタイル、葬儀のお知らせを送る相手のピックアップ、自治会の回覧板に載せる文章などを決めていきます。
通夜
通夜は自宅、もしくはセレモニーホールなどの会場を借りて行います。
基本的に、通夜は遺族と親族、親しい友人のみの少人数で行うので、葬儀よりも準備に時間はかかりません。
遺族以外であれば、準喪服や平服でも問題ないので、親族や故人と親しい方はとにかく急いで駆けつけるのがマナーです。
1. 通夜の受付
通夜の開始時間の2時間ほど前になったら、供物や供花などを確認したり、参列者名簿を用意したりして準備を始めます。
通夜が始まる30分前になったら受付けを開始し、通夜の10分前になったら遺族は着席して僧侶を待ちます。
2. 僧侶による読経
僧侶が到着したら、読経が始まり、通夜が開始します。
3. 故人との縁が深い順にご焼香
読経が終わったら、喪主、遺族、親族、友人というように、故人と縁の深い順番でご焼香をします。
4. 参列者への通夜振る舞い
ご焼香が終わったら僧侶は退場し、喪主の挨拶と通夜振る舞いの案内を行い閉式となります。
その後、故人と親しかった人たちへの通夜振る舞いをして、通夜への参列のお礼を伝えます。
通夜振る舞いは1時間程度で終わるので、通夜の一連の儀式はこれで終了します。
葬儀・告別式
一般的に、葬儀と告別式は同日に執り行うのが主流です。
そのため、明確に葬儀と告別式を分けず、一連の流れとして執り行います。
宗教宗派や葬儀の規模によって異なる部分はありますが、ここでは一般的な葬儀・告別式の流れについてご紹介いたします。
1. 葬儀・告別式の受付
葬儀・告別式の受付準備は、開始の1時間程前から始めます。
通夜と同じく、供物や供花の名前の確認、弔電の確認、御礼品の準備を受付開始の10程前までに終わらせます。
開始時間が来たら、一人ひとりに挨拶をしながら、記帳漏れがないように確認をします。
葬儀開始の10分ぐらい前までには、全員に着席してもらえるよう声がけも行います。
2. 僧侶による読経
僧侶が入場したら、葬儀が開始となり読経が始まります。
3. 弔辞・弔電の奉読
読経が終わったら、弔電の紹介と弔辞を読み上げてもらいます。
弔電が多いようであれば、読み上げる分を事前にピックアップしておき、読まない人の弔電は名前だけをご紹介するのが一般的です。
弔辞は、故人ともっとも深い縁があった方に事前に依頼しておきますが、弔辞の量によっては多少短くしてもらうようお願いすることもあります。
その場合は、葬儀会社のスタッフが調整をしてくれるので、喪主はとくに何もしなくて大丈夫です。
4. 遺族・参列者の焼香
弔辞が終わると、喪主、遺族、親族というように故人と親しい順番でご焼香が始まります。
弔問客のご焼香も、故人と親しかった人から始まり、続いて知人、友人、ご近所の方など参列していただいた方全員にしてもらいます。
ご焼香には作法がありますが、宗派によってやり方が異なるので、事前に確認をしておきましょう。
5. 出棺の見送り
全員のご焼香が終わり、僧侶が退場したら葬儀と告別式は閉式となります。
閉式後はすぐに出棺準備が始まるので、喪主や遺族、参列者で故人の周りに花を添え、釘打ちをして遺族が寝台車まで運びます。
出棺の準備が整ったら、司会者がアナウンスをするので、寝台車が見えるところに参列者が集まります。
最後に喪主が参列者に御礼の挨拶をして出棺です。それを見送ってお葬式の一連の儀式が終了します。
葬儀は故人を見送るための一連の儀式
葬儀にはいろいろな意味が込められていますが、大きくは、故人を見送るためという考え方が土台にあります。
葬儀は故人を見送るための一連の儀式なのです。
葬儀には細かい決まり事やマナー、宗教による儀式の違いなどがあり、遺族だけで勝手に決められるものではありません。
故人との最後のお別れです。正しい作法でお見送りをしましょう。
記事監修者
株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。
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