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お役立ちコラム

喪主がすべき挨拶の例文やコツを場面ごとにご紹介

更新日:2024年06月23日

大切な人を送る葬儀。
親族だけで送る通夜の翌日に会社関係の方々もお呼びする告別式があるのが一般的ですが、自分が喪主になった場合、どちらもしっかりと務めたいですよね。
喪主が参列いただいた方々にご挨拶をする場面は多々あります。
そんな時、どのようなご挨拶をしたら良いのでしょうか。
喪主はそう何度も務めるものではないので、ご存じない方も多いでしょう。
ここでは、喪主がすべきご挨拶の例文を場面ごとにご紹介しながら、ご挨拶のコツなどもお伝えいたします。

この記事でわかること

 

通夜での挨拶

親族や近しい間柄の人だけで故人をしのぶ通夜で挨拶が必要とされる場面は、主に「受付時」「お坊さんをお迎えした時・お送りした時」「通夜終了時」となります。

受付時は参列者から御香典と共に一言いただくかと思いますので、そちらに対してご挨拶を返しますが、受付の場ではなるべく簡潔にお礼を述べます。

それぞれどのような挨拶をしたらいいのか、具体的な例文でご説明します。

受付時のご挨拶例文

・お忙しいところ誠にありがとうございます
・ご丁寧にありがとうございます
・故人も喜んでいることと思います

お坊さんをお迎えした時のご挨拶例文

お坊さんをお呼びしている場合は、通夜が開式する前、お坊さんの控室にご挨拶に伺います。
また、通夜が終了した際にも、ご挨拶が必要です。

お坊さんへの開式前のご挨拶例文

本日はご多用の中、ご足労いただき誠にありがとうございます。
何分にも不慣れでございますので、ご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

(お布施をお渡しして)

こちら些少ではありますが、お納めください。

お坊さんをお送りする際のご挨拶例文

本日はたいへんご丁寧なお勤め、誠にありがとうございました。
おかげさまで無事に通夜を執り行うことができました。
故人も喜んでいることと思います。
今後につきましてもお付き合いのほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

通夜終了時のご挨拶例文

本日はご多用の中、亡き△△の通夜にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
故人が生前賜りましたご厚誼とご厚情に、心より感謝申し上げます。
皆さまに見守られて、△△もきっと喜んでいることと思います。

なお、明日の告別式は□□時より◆◆で執り行う予定でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

(通夜ぶるまいをする場合は下へ続きます。しない場合は「本日は誠にありがとうございました」と締めます)

ささやかではございますが、別室にて粗宴を設けております。
お時間の許す限り、故人の思い出話でもしながら、どうぞ召し上がりください。

告別式でのご挨拶

告別式でのご挨拶は、通夜と共通の部分もあります。
主にお坊さんへのご挨拶です。お坊さんへのご挨拶は、先述した通夜の項目でご確認ください。

通夜と違うのは、閉式・出棺時のご挨拶です。
閉式と出棺時のご挨拶は、一般的にあわせて行われます。
告別式には会社関係の方なども参列されるため、閉式・出棺時のご挨拶は通夜の閉式のご挨拶よりも少し長めになるのが特徴です。

それぞれどなたが喪主かによって、ご挨拶の例文を記載いたします。
型はそのままでも構いませんが、あくまで例ですので、故人とのエピソードはオリジナルのものにしましょう。

喪主が妻の場合

遺族を代表いたしまして、皆さまに一言ご挨拶を申し上げます。
私は故人の妻、〇〇でございます。

故人の△△は、□□歳でございました。
〇年間の結婚生活の中で、△△は良き夫・父として私たち家族を支えてくれました。
我が家にとって◆◆のような存在だった△△亡き今、どれほど私たちが△△に支えられ、幸せな日々を過ごすことができていたかを実感しております。

これからの人生、△△との思い出を胸に、残された家族で支え合い生きていきたいと思います。
故人の生前と同様に、皆さまのお力添えをいただければ幸いでございます。

本日は会社の皆さま、ご友人の皆さま、ご多用の中お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。

喪主が夫の場合

遺族を代表いたしまして、皆さまに一言ご挨拶を申し上げます。
私は故人の夫、〇〇でございます。

故人の△△は、□□歳でございました。
〇年間の結婚生活の中で、△△は良き妻・母として私たち家族を精一杯支えてくれました。
我が家にとって◆◆のような存在だった△△が亡くなったという事実をいまだに受け入れきれずにおりますが、生前△△から貰ったたくさんの愛情と思い出を胸に、残された家族全員で支え合いながら生きていきます。

本日は会社の皆さま、ご友人の皆さま、ご多用の中お集まりいただきまして、誠にありがとうございました。

喪主が子の場合

遺族を代表いたしまして、皆さまに一言ご挨拶を申し上げます。
私は故人の長男、〇〇でございます。

本日はご多用にもかかわらず、ご会葬・ご焼香を賜り、誠にありがとうございました。

仕事熱心だった父は家族と過ごす時間が多かったわけではありませんが、私たちの誕生日には必ずプレゼントやメッセージを贈ってくれるような心の温かい人でした。

帰りの遅い父、自分たちとの時間をなかなか作ってくれない父を、当時の私は理解できない時もありましたが、今の自分が当時の父と同じくらいの年齢です。
今になって、父がどれだけ懸命に働いて、家族を支えてくれていたか、ということがわかりました。
自慢の父だと胸を張って言えます。

父のような人間になれるよう、家族を支え、支えられ、生きていきたいと思います。

父に対して寄せられました皆さまのご厚情に、心より感謝申し上げます。
今後とも父の生前同様、ご厚誼をいただき、ご指導を賜りたく存じます。

本日は誠にありがとうございました。

ご挨拶のコツ

ご挨拶のコツとしては、「すべてを暗記しようとしないこと」です。
葬儀で喪主からのご挨拶の際、メモやカンペを見ることは何も問題ありません。
メモがあれば、落ち着いて喋ることができるはずです。

また、故人への思いや参列いただいた方々への感謝を込めてご挨拶することも大切です。
メモがあるからといって、それを棒読みするだけでは、故人にも、参列者の方にも、気持ちは十分に伝わらないかもしれません。

ただ、これは葬儀当日、自然に感情がこもるはずですので、「情緒的に読もう」と意識しすぎなくても大丈夫かと思います。

メモをお守りとして持ちつつ、落ち着いてご挨拶するようにしましょう。

ご挨拶でのNGワード

ここまで喪主のご挨拶の例文やコツをご紹介してきましたが、葬儀の際に使ってはいけない言葉があります。
不幸が「重なる」ということを連想させることから、同じ言葉が連続する言葉を「忌み言葉」とし、使用を避けるべきとされているので注意しましょう。

具体的には、

・重ね重ね
・たびたび
・またまた
・いよいよ
・再三
・ますます
・返す返すも
・色々
・次々
・再び
・続く

などです。

また、不幸や死を連想させる言葉も忌み言葉として、使用は避けるべきとされています。

具体的には、

・敗れる
・無くす
・おしまい
・別れる
・切れる
・離れる
・去る
・消える
・病む
・死ぬ
・四、九

などです。

結婚式のスピーチなどでも使ってはいけない忌み言葉が多々存在しますが、葬儀の際に使用してはいけない忌み言葉も多いため、細心の注意を払ってご挨拶を考えましょう。

事前準備も重要。でも感謝の気持ちが一番大切

逝去から葬儀までは日を空けないで行われることが一般的であるため、何かとばたつくことも多いかと思います。
ご挨拶の準備も、もしかしたらままならないかもしれません。

今回ご紹介した例文は、あくまで参考です。
忌み言葉だけは避けるように気をつけて、気持ちをこめれば必要以上に心配することはありません。
言葉に詰まってしまっても大丈夫。

心をこめて、参列者の皆さまやお坊さん、故人に感謝の気持ちをお伝えしましょう。

石野泰弘

記事監修者

株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。

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