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焼香の行い方・マナーを紹介

更新日:2020年08月19日

焼香は、葬儀や弔問で行う儀式です。故人へのお悔やみの気持ちを伝えるために行われており、宗教や宗派によっても違いがあるため、何が正しい焼香の方法なのかは理解しづらいでしょう。そこで今回は、焼香の行い方や作法などについて詳しく紹介します。また、葬儀のマナーや弔問のマナーに関しても一緒に 見ていきましょう。

焼香の種類ごとに作法や手順を解説

焼香にはいくつか種類があり、状況に合わせて行う方法が変わります。

1.立礼焼香

椅子で着席するタイプの通夜や葬儀で多いのが立礼焼香です。斎場で行われる通夜や葬儀はほとんど立礼焼香が行われます。手順は以下のとおりです。

  1. 焼香の順番が回ってきたら、祭壇に進んで手前で遺族に一礼をする
  2. 焼香台の前まで行き、再度遺族や祭壇を見て一礼をする(または合掌でもよい)
  3. 宗派ごとの作法で抹香を摘まむ
  4. 香炉の中へ抹香を落とす
  5. 1~3回、宗派ごとの作法で繰り返す
  6. 遺影に向かって合掌をして一礼をする
  7. 遺族のほうを向き、2〜3歩下がって一礼する
  8. 席に戻る

2.座礼焼香

畳敷きで直接座って行われる通夜や葬儀で行われることが多い方法です。基本のやり方は立礼焼香と変わりませんが、焼香は座って行われます。

  1. 焼香の順番がきたら、前に進んで焼香台の手前で座る
  2. 遺族に一礼をし、さらに祭壇の遺影に向かって一礼をする
  3. 立ち上がらずに、そのまま焼香台の前まで寄っていき合掌をする
  4. 宗派ごとの作法で抹香を摘まむ
  5. 香炉の中へ抹香を落とす
  6. 1~3回、宗派ごとの作法で繰り返す
  7. 焼香が済んだら、もう一度合掌をする
  8. 祭壇の前より下がって、遺族に一礼をする
  9. 立ち上がって戻る

3.回し焼香

会場が狭く焼香をするスペースがあまり取れない場合に行われる方法です。焼香台に自分で向かう焼香とは違い、その場で焼香をします。

  1. 香炉が自分に回ってきたら、軽く礼をして受け取る
  2. 香炉を自分の前に置いて、祭壇に対して一礼をする
  3. 宗派ごとの作法で抹香を摘まむ
  4. 香炉の中へ抹香を落とす
  5. 1~3回、宗派ごとの作法で繰り返す
  6. 合掌してから一礼をする
  7. 次の人へ香炉を渡す

焼香の基本的な作法のポイント

焼香をするときに最も戸惑ってしまうのが作法です。基本となる作法についても知っておきましょう。

  1. 順番が回ってきたら、焼香をする前に遺族と僧侶に対して一礼をする。
  2. 焼香は、右手の親指・人差し指・中指の3本を使って摘まむ。
  3. 押しいただく場合は抹香を摘まんだままで額へと近づけ、目の位置よりも高い位置へかかげる。
  4. 香炉に抹香を落とす回数は宗派で変わるため、宗派に従う。ただし、参列者が多く時間がかかる場合は、1回にする場合もあるため、臨機応変に対応をする
  5. 焼香を終えてから、遺影に合掌と一礼をする
  6. 戻る前に遺族に対して一礼をする

以上が基本となる作法のポイントです。ポイントさえ押さえておけば、いざというときでもきちんと焼香ができます。

宗派によって異なる焼香の作法と回数

焼香は宗派の違いがよく表れます。葬儀に参列した場合は、相手の宗派に沿って焼香を行うことが最もよいのですが、自身で信仰している宗派があるのであれば、自分のやり方で行っても問題ありません。特に違いがあるのは、回数と押しいただくかどうかです。以下、8つの宗派ごとの違いを解説します。

1.浄土宗

浄土宗は、抹香と線香のどちらも決まりはありません。抹香もしくは線香と用意されているものを使います。回数に関しての決まりは特にないので、一般的な1~3回の回数で行いましょう。線香は立てるか寝かせるか、どちらでもOKです。

2.浄土真宗(本願寺派)

本願寺派のお焼香には、「自分の身を清める」と「香を供える」という2つの意味があるため、押しいただかず1回だけ行います。線香の場合は抹香とできるだけ近い形にするため、2つ3つに折って、立てずに置きます。

3.浄土真宗(大谷派)

大谷派のお焼香は、本願寺派と同じようにお供えをするという意味とは別に、自身の心に豊かさを取り戻すという意味もあるため、押しいただかずに2回行います

4.真言宗

真言宗のお焼香には、身・口・心を清める、仏・教え・僧侶の三宝を供養する、三毒といわれている3つの煩悩を払う、などの意味が込められています。そのため、3という数字を大切にして、抹香は3回押しいただく、もしくは初めの1回だけ押しいただくようにします。線香の場合は3本を立てます。

5.曹洞宗

お焼香の回数は2回と決まっています。抹香の場合は、1回目を主香、2回目を従香といい、主香で故人の冥福を祈り、従香には主香が消えないようにという意味があるのです。

6.日蓮宗

抹香の場合は、1回もしくは3回押しいただきます。地域によっても違いがありますし、僧侶のお焼香は3回、参列者は1回と決められている場合もあります。もしわからなければ確認しましょう。

7.天台宗

天台宗はお焼香の作法に関して、定められている方法はありません。しかし、抹香の場合は3回、線香の場合は3本立てるのが一般的といわれています。押しいただくかどうかについても定められていないため、自由です。

8.臨済宗

臨済宗でお焼香に関して定められた作用はありませんが、主流は抹香を1回押しいただく、線香は1本立てるというお焼香です。一度だけなのは、1回のお焼香に対して心を込めて丁寧に行う、という意味があります。

焼香の際に気をつけたい5つのマナー

焼香の際は、守らなければならないマナーがあります。マナーを守って焼香をすることで、故人を思う気持ちが伝わるでしょう。

1.服装は適切なものを着用する

葬儀において、服装はとても大切です。ブラックフォーマルが基本で、靴下やストッキングも黒、カバンも装飾がない黒が理想的な服装といわれています。焼香をする際は遺族や他の参列者からの視線もあるため、誰の前に出ても恥ずかしくないよう、作法を学ぶ前に服装を整えましょう。

2.マスクを外す

風邪をひいているときや花粉症のときなど、マスクが欠かせないときに葬儀があった場合、マスクをしたまま参列をしてよいのかどうか迷うでしょう。マスクをしたまま参列するのは問題ないのですが、焼香をするときはできるだけ外してください。故人への気持ちを込めて行うため、マスクをしたままだとしっかりと思いが届かないかもしれません。焼香をしている間だけの短い時間でよいので、できる限り外して焼香しましょう。

3.お悔やみの言葉遣いに気を付つける

焼香の際、遺族に対して一言お悔やみの言葉をかける場合もあります。普段とは異なる環境であまり使うことがない言葉を使う状況であることが多く、緊張したり必要以上に構えてしまったりするでしょう。お悔やみの言葉は、その場で考えるのではなくあらかじめ考えておくと安心して焼香ができます。お悔やみの言葉としてふさわしくない言葉もあらかじめ把握しておくとさらに安心です。

4.数珠を正しく使う

焼香の際は数珠を持ちますが、宗派によって持ち方が違います。相手の宗派に合わせるのが基本なので、合わせた持ち方をしましょう。宗教によっては数珠を使わないこともあるので、数珠は必要かどうかも確認が必要です。

5.お供え物は迷惑をかけないものを選ぶ

焼香に伺う場合、お供え物を持参することもあるはずです。お供え物はもらっても迷惑にならないものを選びましょう。特に気を付けたいのは、賞味期限です。すぐに賞味期限が切れてしまうのは、お供え物としてふさわしくありません。また、仏教ではお供えものとして線香がよいなどといわれていますが、神道では線香は神前に供えないものです。宗教上迷惑になってしまうものではないかどうかも考えなくてはなりません。

焼香をスムーズに失礼なく済ませる4つのポイント

焼香は普段から行うものではないため、とても緊張する人が多いです。しかし、やり方がわからず手間取ってしまうと、時間がかかってしまいます。何人も連続で行うため、スムーズに済ませなくてはなりません。大事なのは、事前の準備です。では、どうしたらスムーズに焼香が済ませられるか、その方法をみていきましょう。

1.葬儀で着用する服はきちんと準備しておく

葬儀に参列する際の基本となる服装は、喪服です。その他にもお香典を準備したり、袱紗や数珠といった小物類もそろえたりしなくてはなりません。葬儀は急に参列が決まるものなので、準備も急で必要なものが揃わない…なんてことになりがちです。だからこそ、あらかじめきちんと準備しておくことが必要なのです。

喪服は使用したらすぐにクリーニングに出しておくと、次着る機会があるときに清潔な喪服が着られます。袱紗や数珠も同様にすぐ使える状態にしておきましょう。

2.亡くなった方の宗教・宗派を確認する

亡くなった方の宗教や宗派に合わせた葬儀が行われますが、参列をして焼香をする前にあらかじめ宗教や宗派を知っておかなくてはなりません。焼香のやり方が違ったり、そもそも焼香を行わなかったりするため、気をつけてください。キリスト教では焼香の代わりに献花、神道では榊のお供えをする玉串奉奠が行われます。

また焼香のこと以外に、香典袋の種類・書き方・葬儀の流れなども全く違うため、失礼がないように確認しておいてください。

3.清潔感を意識して身だしなみを整える

急な葬儀への参列だったとしても、だらしない身だしなみで参列するのはマナー違反です。どれだけ急であっても、服装や身だしなみがなっていないと清潔感がなく、遺族や喪主に対して不快感を与えてしまいます。喪服の着方やネクタイの乱れなどはしっかりと確認しましょう。女性で長い髪の場合は、まとめておいたほうが焼香の邪魔にならず安全です。

4.焼香時は手荷物を自分で管理する

葬儀に出席する際の手荷物は、基本的に自分で持っています。荷物が小さい場合は、焼香のときもわきに挟むなどして対処できるでしょう。もし焼香台に手荷物置き場がある場合は、活用してください。手荷物の中でも大きくて葬儀の邪魔をしてしまう荷物は、足元に置いて焼香を行いましょう。

焼香の作法が不安な場合は対処しておく

葬儀に参列する際、焼香の作法に自信がない場合は、時間が許す限り対処しておきましょう。焼香に自信を持つことで、故人に対してしっかりとお別れができます。

身近な人に作法を習っておく

親や友人など、身近な人で焼香の作法を知っている人に尋ねるのが一番早い方法です。焼香の作法だけではなく、実際にどんな流れで焼香をしたのかなど参列した際の体験談から焼香に関するいろいろなことが教われるでしょう。身近な人であれば気軽に尋ねられます。

マナー本や動画で確認する

急ぎで身近な人にも聞く時間がないというときは、マナー本や動画で作法を確認します。マナー本は本屋さんにたくさん売っているので、今後のためにも1冊は準備しておくと、いざというときに心強いです。最近は動画もおすすめで、スマートフォンで探すとすぐに動画が見つかります。本屋さんよりもより気軽に調べられる方法です。

焼香に100円玉を使う理由

地域によりますが、焼香に100円玉を使うことがあります。100円玉を置くという風習なのですが、100円には「三途の川を渡る料金」や「お香の代金」などとされています。

本来は、お香は個人で持参するものだったのですが、最近は用意されているものをそのまま使用するでしょう。使う代わりにお香の代金を…と100円玉を置いてくる風習が生まれました。

弔問時に気を付けるべき4つのこと

弔問は、訃報を受けて遺族に直接お悔やみを伝えにいきたいと出向くことです。葬儀に参列することも弔問の1つですが、お通夜の前に駆けつける場合と、葬儀に参列できず後日自宅に伺う場合と、他に2つのパターンがあるのですが、どんなタイミングで伺うかによっても細かなマナーが異なります。では、焼香も含めてどんなマナーがあり何に気を付けたらよいのかを見ていきましょう。

1.弔問のタイミングのマナー

弔問は、葬儀に駆けつける以外にお通夜前に駆けつける場合と、葬儀が終わってから後日自宅に伺う場合があります。タイミングを考えるうえで気を付けなくてはいけないのは、故人とどんな関係であったか、そして遺族がどういう意向なのか、その2つです。特に通夜前の弔問は、親しかった親族や友人でなければ弔問するべきではない、とマナー違反とされることが多いでしょう。また、後日の弔問に関しては、遺族の意向で弔問を辞退することも少なくありません。必ずタイミングのマナーは守って弔問を検討しましょう。

2.弔問は遺族への配慮が最も大切

弔問は、決して義務ではありません。弔問に行かなくてはいけないという気持ちばかりが前のめりになって、遺族の気持ちを考えられないようでは本末転倒です。葬儀に弔電を売ったり、お悔やみの手紙と香典を郵送したりすることも、気持ちを伝える方法の1つといえます。遺族の気持ちを優先し、弔問するかを決めましょう。

3.弔問のタイミングで変わることに気をつける

弔問時にどう対応するべきなのかは、弔問のタイミングによって変わることがたくさんあります。

(1)香典
弔問時の香典は、通夜前であれば不要です。通夜や告別式に持参して渡します。ただし参列できない場合は、後日お悔やみの手紙と香典を郵送しましょう。

一方で後日の弔問の場合、通夜と告別式に参列していない場合は、弔問時に持参します。仏式の表書きに関しては、忌明けである四十九日までは御霊前、四十九日以降であれば御仏前が一般的です。

(2)服装
通夜前の弔問時は、急なことなので喪服の着用はNGです。喪服を着て聴聞をする=不幸をあらかじめ想定していたという認識につながるため、喪服を着用する時間があったとしても着用してはいけません。あまり派手ではない落ち着いた服を着用しましょう。また、化粧やアクセサリーなどは控えめにして、普段よりは少なめにしてください。

では葬儀後の弔問であれば喪服で良いのかというと、実は葬儀後も喪服は基本的に着用しません。平服で問題はないのですが、あらたまった訪問着のジャンルに入る服装を選びます。男性なら、暗い色のスーツに白シャツ、地味なデザインのネクタイなどが良いでしょう。女性なら、暗めの色のワンピースやスーツなどです。

また髪型はすっきりとまとめて、アクセサリーは結婚指輪だけ、メイクも薄くしましょう。もし髪色が明るい場合は、その日だけスプレーをする方法もあります。

服装はお悔やみの気持ちを表現する1つの方法なので、マナーを守って適切な服装を心がけてください。

(3)手土産・お供え物
通夜前は基本的に不要ですが、故人が好きだったものをお供え物として持参するのは問題ありません。

一方で後日の弔問であれば、手土産はどちらでも良いでしょう。お供え物に関しても、香典を渡すので必要はないのですが、果物や菓子折りなど相手に負担にならない程度のお供え物は喜ばれます。ただし、日持ちしないもの、冷蔵のもの、1つのサイズが大きいものなどはもらった側の手間が増えます。

また、仏式であれば線香でも良いのですが、神式ではお供え物とはしないので気を付けてください。キリスト式では白いお花を贈るのが定番とされているため、あらかじめ宗教の確認も行いましょう。

4.焼香も弔問のタイミングで変わる

弔問時の焼香については、通夜前か葬儀後かによって違います。通夜前の場合、焼香はあくまで遺族に勧められた場合のみです。まだ亡くなって間もなく悲しみの真っ只中にいる状態なので、焼香を自分から希望はできません。玄関でお悔やみを述べて、お渡しするものがあればお渡しします。

葬儀後であれば、弔問はあらかじめ連絡をして都合がよい日に伺うため、お線香をあげさせてもらえるはずです。

・焼香のマナーを知って故人へ想いを伝えることが大切
焼香は、葬儀で必ず行う儀式です。宗教や宗派によっても、やる・やらないが違ったりやり方が違ったりして、ややこしい儀式といえるでしょう。基本は相手の宗教や宗派に合わせることになるので、作法を知らないままではなく、相手の宗派や宗教を知ってから、実際に焼香の仕方を学びましょう。

石野泰弘

記事監修者

株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。

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