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お葬式で「友引」は避けるべき?お葬式とお日柄の関係

更新日:2024年06月23日

日本では、お祝い事やお見舞いなどの時、六曜と呼ばれる「大安」や「仏滅」などのお日柄を気にする風習がありますよね。
それはお葬式にも言えることで、特にお葬式では「友引」を避けるべきだという言い伝えがあります。

では、なぜ友引の日にお葬式を避ける考え方が生まれたのでしょうか。
そして、友引の日にお葬式を執り行うことは必ずしもいけないことなのでしょうか。

この記事では、友引のもともとの意味や、お葬式においての友引の考え方、そして、友引にお葬式をするのは本当に避けるべきことなのかを丁寧にご説明いたします。

この記事でわかること

 

友引とはどんな日?

友引とは「ともびき」と読み、「物事の勝負がつかない日」「引き分けになる日」という意味があります。
日本の六曜という歴のひとつです。
六曜ということで友引以外にも先勝・先負・赤口・仏滅・大安の5つがありますが、これらの意味も含めて説明いたします。

友引(ともびき)

先述のとおり、友引とは「勝負事の勝敗が決まらない日」「何事も引き分けになる日」とされています。
特別不吉な日ではありませんが、正午はあまり良い時間帯とされていないようです。
それ以外の時間帯は吉とされていますのでお葬式を執り行う上であまり関係ないように思われますが、その点については後の項目でご説明します。

先勝(せんしょう、さきがち)

漢字のとおり、何事も先に行えば吉とされている日です。
特に午前中が良い時間帯とされています。

先負(せんぶ、せんぷ、さきまけ)

先勝とは逆で、急ぐと負けてしまうという意味をもつ日です。
何事も慎重に行うのが良いとされており、特に午後の時間帯が吉とされています。

赤口(しゃっく、しゃっこう、せきぐち)

字の中に「赤」の文字があるように、この日は血液や死を連想させ、刃物や火に気をつけるべきとされています。
ただし、正午前後の時間帯は吉とされることが多いです。

仏滅(ぶつめつ)

仏滅は「仏も滅びてしまう」という意味をもち、六曜の中でもっとも運勢の悪い日とされています。
結婚式などのおめでたいお祝い事は、この日を避ける方も多いです。

大安(たいあん)

六曜の中でもっとも運勢の良い日とされています。
何事を行うにも吉とされており、仏滅とは逆に、特にお祝いごとにふさわしい日で、結婚式などでは特に人気のお日柄です。

友引に葬式が行われない理由

「勝負の決着がつかない日」「何事も引き分けになる日」という意味をもつ友引。
一見、六曜では友引にお葬式を行ってはいけないという考え方はなさそうに見えます。

しかし、一部では「友引の日に葬式を行うのは良くない」と言われているのです。

その理由として、「縁起の悪い出来事に友を引き寄せてしまう」「故人の魂が友の魂を向こうの世界へ引き寄せてしまう」「凶事に友を引く」という迷信があるからと言われています。

こうした迷信が信じられていることで、現在でも全国的にみて友引にお葬式が行われない地域が存在するのです。
特にご年配の方は六曜のお日柄を気にされる方がまだまだ多くいらっしゃいます。

友引に葬式を行ってはダメ?

友引のもともとの意味からいつしかその意味が取り違えられ、漢字のイメージから「友に影響を与える」のような解釈がされるようになり、お葬式に関して「友引に葬儀を行うと亡くなった人の魂が友を引き寄せて一緒に冥土に連れていく」という迷信になったご説明をしました。

またそれと同時に、お葬式を避けるべき「友曳方」とも混同され、友引にお葬式を執り行うのはふさわしくないとする説も存在します。

しかし、それはマナーと言うほどではなくあくまで迷信であり、実は友引に葬儀を避ける習慣は仏教や神道の教えとはまったく関係ありません。
そのため、現在では六曜の意味をそこまで気にすることは少なくなってきており、一般的には友引にお葬式を避ける必要はないとされています。
宗派によっては、はっきりとその点を明示しているところも。

ただし、お葬式にやり直しはききませんので、後々のことを考え、友引に葬儀を執り行う場合は家族や親族に理解してもらえるよう説明し、了承を得る必要があるでしょう。

友引はお休みする火葬場も多いので注意

友引とお葬式は仏教的に関係がないとお伝えしましたが、全国的にみて火葬場が友引を定休日にしている地域も多いです。
こうした地域は友引明けの翌日がどうしても混みあってしまうため、その日のうちに火葬を行えないという事態にもなりまねません。

地域の火葬場の定休日を事前に確認・予約をして、場合によってはお葬式の日を一日ずらすなどの対処が必要になります。

お葬式は友引でも大丈夫。ただし配慮を忘れずに

お葬式に際する友引の考え方をご理解いただけたでしょうか。

一部の地域やご年配の方は友引のお葬式を気にされる場合もありますが、友引にお葬式をしてはいけないという教義はありません。
そのため、現在ではお葬式が友引に被ってしまっても、故人を滞りなく送り出すことを優先して問題ないという考え方が広まっています。

ただし、謂れを気にされる方もいらっしゃるのは事実。
残された家族・親族が揉めていては、故人も浮かばれません。
事前の準備を怠らず、お葬式の日取りはまわりの方に配慮し、綺麗に故人を見届けましょう。

石野泰弘

記事監修者

株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。

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