お役立ちコラム
葬式で受付を頼まれたときの受付方法やマナーを紹介
更新日:2024年06月23日
葬儀マナー
親戚や会社の上司やその家族、ご近所の方などが亡くなられた際に、お葬式の受付を頼まれることがあります。
突然のことですから、葬式受付の方法やマナーがわからずに困ったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、今回は葬式の受付の方法とマナーについて詳しくご紹介していきましょう。
この記事でわかること
目次
葬式の受付は喪主側が親戚や会社関係などに依頼するのが一般的
葬式は葬儀場でおこなわれることがおおく、プロのスタッフがいろんな面でサポートしてくれますが、受付を葬儀社や葬儀場のスタッフがおこなうことはありません。
基本的にだれが受付しても構いませんが、喪主側が親戚や、会社関係、友人、ご近所の方などに依頼するのが一般的です。ただし、故人に近い関係の方がおこなうものではありません。
故人を失った悲しみで遺族は弔問客を出迎えるだけで精一杯です。しかし、弔問客に失礼がないよう代わりに応対するのが受付係の役割です。葬儀全体の窓口ともいえるでしょう。葬式の受付を引き受けることになったら、そうした心づもりが必要です。
受付係は最低でも3人必要
受付係の主な役割は「芳名帳に記帳してもらう」「返礼品を渡す」「香典を管理する」の3つあり、最低でも3人は必要です。
また、弔問客が多い場合は芳名帳が2部以上必要です。記帳と返礼品を担当する係もそれぞれ2人必要になるので、最低でも5人必要です。
更に大規模な葬儀になる場合は、芳名帳係と返礼品係の人数を増やさなくてはなりませんが、香典を管理する会計係は基本的に1人いれば問題ありません。
受付係の葬式当日の流れと注意点
葬式の受付は葬儀開始の30分前には始まります。葬儀会場へは1時間前までに到着しましょう。
葬式当日の流れと注意点を時間別に詳しくご紹介します。
葬儀開始1時間前から
- 喪主に挨拶
- 祭壇に一礼
- 受付開始前に焼香を済ませる
- 受付係の役割分担を決める
- トイレ、喫煙所、待合室、出入口などの会場レイアウトを確認
- 受付に必要なもの(芳名帳・ペン、香典受け、返礼品)の確認
- 返礼品の受け渡し方法を確認
受付係は葬儀が始まってから焼香するタイミングがありません。受付していたらお焼香できなかったということがないように、喪主に挨拶したときに「先にお焼香をあげさせていただきます」と一言断ってから焼香を済ませておきましょう。
弔問客に名前を書いてもらう芳名帳と筆記用具(一般的に黒のボールペン、またサインペン)、香典受けを用意して受付台に並べます。返礼品もすぐ近くに用意します。
返礼品の用意が多い場合は、すべてを受付周辺に置けずに別室に保管していることもあります。その場合は、返礼品の補充をどうするかも事前に確認しておきましょう。
受付係は案内係としての役割もあります。特にトイレや待合室、喫煙室、出入口などの場所をたずねられることがおおいので、受付開始前に場所を確認しておくことをおすすめします。
会計係は香典を預かり、管理する係です。現金ですから取り扱いに注意が必要です。香典泥棒などにあわないためにも喪主側の信頼のおける親戚などが任されるケースが一般的です。預かった香典は葬儀終了後、喪主側のだれに渡すかも事前に確認しておきましょう。
これらの用意を葬儀開始30分前までには終える必要があります。おそくても葬儀開始1時間前までには会場に到着して準備を始められるようにしておきましょう。
葬儀開始30分前から
- 受付開始
- 挨拶をして弔問客を迎えいれる
- 芳名帳に弔問客の名前を書いてもらう
- 香典を受け取ったらお礼をいって一礼
- 香典袋の裏に芳名帳の番号をメモする
- 返礼品(香典返しと会葬礼状)を渡す
- 弔問客を葬儀会場へ誘導する
- 弔電・供花が届いたら送り主を確認・芳名帳に記入し、会場スタッフや葬儀社スタッフに報告
- 弔問客にトイレや喫煙所を聞かれたら案内する
受付の流れとしては、受付に来た弔問客に挨拶→香典を受け取る→芳名帳に記入してもらう→返礼品を渡す→葬儀会場へ誘導というのが一般的です。
香典を受け取り、芳名帳に記入してもらう間に返礼品を渡せるように用意したり、香典を会計係に渡すなどするとスムーズです。
芳名帳に記名してもらうときは、フルネームで住所まで記入してもらいましょう。
だれに香典をいくらいただいたのか後でしっかりわかるように、香典袋に名字だけしか書いていない場合は名前を聞いてフルネームが分かるようにメモします。
芳名帳に番号が振ってある場合は、その番号を香典の裏にメモしておくと後で香典の管理がしやすくなるでしょう。
葬儀中には弔電や供花が受付に届くこともあります。送り主を確認して芳名帳に記入後、会場を取り仕切っているスタッフや葬儀社スタッフに報告します。
返礼品を渡した後「葬儀会場はこちらです」と弔問客を誘導しますが、どこで靴を脱いだらわかりにくい、どこへ行ったらよいのかわかりにくい場合は、手順や道順を詳しく説明するのも受付係の仕事の1つです。
葬式が終わるまで受付係は「喪主側の人間」として行動しなくてはなりません。弔問客へ失礼のないようにふるまう心づもりをしておきましょう。
葬儀(受付)終了後
- 受付場所の整理
- 香典を受け取った記録の記入漏れを確認
- 香典を集めて会計係に渡す
受付が終わったら、香典はすべて会計係に渡します。この際、香典の中身を確認するかは喪主によりますので、事前に確認が必要です。
葬儀の場では遺族も忙しく、香典の中身を確認するのは大変です。
会計係に中身の確認と、いただいた弔問客の名前と金額を書いた一覧表を作ってもらう場合もあります。
ほかにもわからないこと、不安なことがあるときは葬儀社スタッフに確認します。
受付時のあいさつ
受付係は弔問客へどのようにあいさつすればよいのでしょうか。
受付係は喪主側の立場になるので、弔問客に対して失礼のないように、しっかりと感謝の気持ちを伝えましょう。
ケース別に例文をご紹介します。
最初のあいさつ
「本日はお忙しい(ご多用)中お越しくださいましてありがとうございます」
お忙しい中~という表現はよく使われますが、「忙しい」は「心を亡くす」という意味になるため、避けたほうがよいという考えもあります。
(雨や雪が降っている場合)
「本日は足元の悪い中いらしていただいてありがとうございます」
(遺族がいらっしゃった場合)
「この度はまことにご愁傷さまでした」
香典を受け取った場合
「ありがとうございます」
「お預かりいたします」
芳名帳に記入してもらう場合
「恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所をご記入ください」
「度々」「続く」など忌み言葉に注意
冠婚葬祭時には使用を避けたほうがよい「忌み言葉」があります。
「次々」や「度々」、「続く」、「なお」、「いよいよ」、「重ね重ね」といった言葉を使わないように気をつけましょう。
また、仏式のお葬式では「浮かばれない」や「迷う」などの言葉も使うのを避けるべきでしょう。
受付係の服装は喪服か略礼服
受付係も服装は弔問客と同じ服装です。
喪服か略礼服がよいでしょう。
男性の場合
黒のブラックスーツと白のワイシャツが最適です。
ネクタイや靴下、靴も黒でそろえます。
エナメルや光沢のある靴や、革製品の鞄は避けましょう。
女性の場合
黒のワンピースがスーツが最適です。
靴やカバンは男性と同様に、エナメルや光沢のあるもの、革製品は避けましょう。
靴のヒールは3~6cmくらいの低いものが適しています。
ストッキングは肌色か黒のものを選び、メイクは控えめに、髪は整える程度が望ましいでしょう。
学生の場合
学校の制服がある場合はそれを着用すれば問題ありません。
制服がない場合は、黒や紺、グレーのブレザーとズボン・スカートに白いシャツを着用します。
靴は黒のローファーなどがよいでしょう。
まとめ
葬式の受付は喪主側が親戚や友人、会社関係、ご近所などに依頼するのが一般的で、葬儀社スタッフがおこなうものではありません。
受付は葬儀全体の窓口としての役割もあるため、葬儀が終わるまでは喪主側の立場で行動する必要があります。
弔問客に芳名帳を記入してもらう係、返礼品を渡す係、香典を管理する係など最低でも3人の受付が必要です。特に香典を管理する会計係は現金を扱うので、信頼のおける親戚が引き受けるケースが多いです。
服装は一般の弔問客と同様に喪服や略礼服です。エナメルなど光沢のあるものや革製品のカバンなどは避けましょう。女性の場合はメイクも控えめにします。
葬儀当日は1時間前には会場に到着し、受付前に焼香を済ませ準備を始めます。
ご紹介した受付の一般的なあいさつの例文も参考に、しっかりと応対しましょう。
記事監修者
株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。
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