お役立ちコラム
葬式のお悔やみ電報(弔電)の送り方や文例
更新日:2024年06月23日
葬儀マナー
お悔やみ電報(弔電)とは葬儀に参列できない場合に遺族に対してお悔やみと励ましの気持ちを伝えるために送る電報です。
突然の訃報を受けてもスムーズに心のこもった電報を送れるように、お悔やみ電報(弔電)の送り方や文例、マナーなどを知っておけばいざというとき安心できます。
この記事でわかること
目次
お悔やみ電報は訃報を受けたらすぐに手配する
まず、葬儀(通夜・告別式)が行われる日時と場所を確認します。通夜や告別式に参列できる場合は送る必要がありません。
しかし、遠方など参列できない場合はなるべく早くお悔やみ電報を手配しましょう。
電報は通夜当日までに届くのが理想的です。通夜が行われる前であれば喪主の自宅宛てに送ります。おそくても葬儀当日の朝までには喪主側に届くようにするのがマナーです。
お悔やみ電報は電話かインターネットで申し込める
お悔やみ電報は電話かインターネットで申し込めます。受付時間によっては当日中の配達が可能です。
NTTに依頼(115に電話)
NTTに依頼する場合は、電話で「115」にかけます。19時までに申し込めば全国当日中の配達が可能です。
メッセージが決まっていない場合でもオペレーターが臨機応変に対応してくれるので、急いでいる場合はおすすめです。
インターネットは24時間受付可能
インターネットでは24時間受付できるので、訃報を受けたらすぐに手配可能です。
画面上で完成イメージが表示されるため、内容を確認しながら手配ができて便利です。
依頼先によって当日配達ができる受付時間が変わるため、申し込み時に確認しましょう。
お悔やみ電報は喪主に宛てる
お悔やみ電報は喪主の自宅か葬儀が行われる葬儀場宛てに送ります。宛名は喪主にするのが一般的です。ただし、友人の家族の葬儀で喪主が友人以外の場合などは友人宛に送ることもできます。
たとえば友人の母親が亡くなり、父親が喪主の場合に友人本人に宛てる場合は、宛名は「(父親の名前)様方・(友人の名前)様」です。
どのような場合も宛名はフルネームで書くのがマナーです。
喪主が誰なのかわからない場合には、「(故人名)様ご遺族様」や「(故人名)様ご一同様」としても問題ないでしょう。
受け取り不備を避けるためにも、弔電を送る前に一報をいれることをおすすめします。
お悔やみ電報の費用は3,000~5,000円程度
電報に載せる文字数と台紙の種類で料金が決まります。台紙はメッセージカードだけのシンプルなものから、うるしやちりめんの装飾されたもの、花や線香がついているものさまざまなタイプがあります。
相場は3,000~5,000円程度です。
故人との関係性(個人的なものか、仕事関係か)によっても変わります。
仕事関係なら3,000円が目安です。華美になりすぎず安すぎない見た目の台紙を選ぶとよいでしょう。
個人的なものなら、香典の金額に見合うものにします。香典が3,000円くらいなら、お悔やみ電報は1,500円程度に、香典が5,000円なら、電報は2,000~3,000円程度にします。
お悔やみ電報(弔電)の書き方で気をつけたい3つの注意点
お悔やみ電報の文章を考える際に気をつけたい3つの注意点をご紹介します。
忌み言葉を使わない
物事が重なる意味を持つ言葉や「死」を直接的に表現したものは、お悔やみの電報にふさわしくありません。
忌み言葉の例
「重ね重ね」「たびたび」「しばしば」「何度も」「ますます」「重ね重ね」「いよいよ」「くれぐれも」「引き続き」「死亡」「死んだ」「生存中は」
また、四(死をイメージ)や九(苦をイメージ)の文字を入れるのも避けましょう。
故人の敬称は喪主との関係によって決まる
電報内の故人の敬称は、故人と喪主の関係によって敬称が変わるので注意が必要です。
故人が喪主の
実父・・・ご尊父様、お父様、お父上
配偶者の父・・・ご岳父(がくふ)様
実母・・・ご母堂(ぼどう)様、お母様、お母上
配偶者の母・・・ご外母(がいぼ)様、ご岳母(がくぼ)様、ご丈母(じょうぼ)様
祖父母・・・ご祖父様・ご祖母様、お祖父(じい)様・お祖母(ばあ)様
夫・・・ご主人様
妻・・・ご令室様、奥様
息子・・・ご令息様、ご子息様
娘・・・ご令嬢様、ご息女様
兄・義兄・・・ご令兄(れいけい)様、お兄様、兄上様
姉・義姉・・・ご令姉(れいし)様、お姉様、姉上様
弟・義弟・・・ご令弟(れいてい)様、弟様
妹・義妹・・・ご令妹(れいまい)様、妹様
間違いやすく注意が必要なケースの例としては、
友人の姉が亡くなった場合に、喪主が友人のときはご令姉様や姉上様になるのですが、友人の父のときはご令嬢様、ご息女様です。
故人が信仰していた宗教を確認
故人が信仰していた宗教によっては、お悔やみの言葉としてよく使われている表現でもふさわしくないケースもあります。
たとえば、仏教以外を信仰していた場合に「成仏」や「供養」「往生」「ご愁傷様」という言葉は使うのを避けなくてはなりません。
同じようにキリスト教以外を信仰されていた方の葬儀に「天国」といった表現を使うのも不適切です。
お悔やみ電報の最後に「在りし日のお姿を偲び」の後に続く言葉として、
仏教なら「ご冥福を心からお祈りいたします」
神道なら「御霊の安らかならんことをお祈りいたします」
キリスト教なら「心安らかな眠りにつかれますようお祈りいたします」
のように表現をかえるとよいでしょう。
ケース別お悔やみ電報の文例
シンプルな内容にしつつ故人と遺族に対するお悔やみの気持ちを伝えるものですから、電報の文面選びは重要です。ここでは、ケース別に文例をご紹介します。
一般的な文例
ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
突然の訃報に接し、まことに痛恨の極みです。ご遺族皆様のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます。安らかにご永眠されますよう心よりお祈りいたします。
敬称を入れる場合
〇〇様(故人の敬称)ご訃報を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。安らかにお眠りになられることをお祈りいたします。
〇〇様のご逝去の報に接し、呆然としております。ご遺族のお悲しみは計り知れないものとお察しいたします。お力落としを御慰めするすべもなく、ただ故人のご冥福をお祈り申し上げるばかりです。
葬儀がキリスト教式で行われる場合
神の御許に召されました〇〇様(故人名)の、安らかなお眠りを心よりお祈り申し上げます。
〇〇様と私が出会えたことを深く神に感謝いたします。安らかな眠りにつかれますよう心よりお祈り申し上げます。
ご逝去の報に接し、悲しみにたえません。〇〇様の安らかな旅立ちとなるよう、心よりお祈り申し上げます。
法要や慰霊祭に送る場合
〇回忌のご法要にあたり、故人の面影を偲びつつ、あらためてご冥福をお祈り申し上げます。
〇〇慰霊祭にあたり、心より哀悼の意を表し、ここに眠る方々のご冥福をお祈り申し上げます。
仕事の関係先に送る場合
会社や代表者名で送るのが一般的ですが、企業によって異なるケースも多いため、上司の指示を仰いでから送ることをおすすめします。
社長様のご逝去の報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。
科医長様のご訃報に接し、弊社社員一同、衷心より哀悼の意を捧げます。
貴社〇〇様(故人名)のご急逝の報に接し、社員ご一同様のお嘆きをお察し申し上げますとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。
かねてよりご療養中とは存じ上げておりましたが、この度〇〇会長様のご永眠の報に接し、ただ残念でなりません。〇〇会長様には、弊社社員一同、語りつくせない恩義を感じております。安らかにご永眠されますよう、心よりお祈り申し上げます。
お悔やみ電報を送るタイミング
弔電は告別式に読み上げられるケースが一般的です。
そのため、通夜の日には届くように手配するのがおすすめです。おそくても告別式の朝までには届くように手配しましょう。
葬儀に間に合わない場合は後で手紙と香典を送る
葬儀後に弔電を送るのはマナー違反です。
もし間に合わない場合は、葬儀が終わって1週間~1ヵ月くらいの間に手紙と香典を送りましょう。
この場合、香典は現金書留で送りますが、その場合でも香典袋に入れてから書留の袋に入れます。
手紙には、まずお悔やみの言葉を直接述べられなかった理由やお詫びに続けて、お悔やみの言葉やご遺族を気遣う内容の文章を書きましょう。
弔電が間に合わなかった場合に送るお悔やみの手紙の文例
・友人の母親が亡くなったとき (喪主が友人の場合)
「このたびご母堂様の訃報に接し、あまりのことに言葉を失っております。
謹んでお悔やみ申し上げます。
本来ならばすぐにでもお伺いしたいところですが、遠方のためかないませんことをお許しください。
ご家族の皆様どうぞご自愛くださいませ。
まずは書中をもちましてお悔やみを申し上げます。」
・過去の上司が亡くなったのを後から知らされたとき(喪主が上司の妻の場合)
「このたび、思いもよらぬご主人様の訃報にふれ驚いております。
ご主人様には○○支店時代大変お世話になりました。
最近はご無沙汰していたために、ご主人様が亡くなられていたことも存じませず、弔問にもお伺いせずに申し訳ございませんでした。
ご家族の皆様におかれましては、お力落としのあまりお身体を損ねませんよう、ご自愛のほどお祈り申し上げます。
心ばかりのご香料を同封いたしましたので、お供えしていただきたく存じます。
謹んで哀悼の意を表します。」
・取引先の社長が亡くなったのを後で知ったとき(会社宛てに送る場合)
「貴社代表取締役○○様のご逝去のお知らせを承り、驚きと悲しみを深くしております。
ご生前は格別のご厚情を賜り、今日の弊社がございますのもひとえに○○様のお力添えあってのことでございます。
ご遺族の方々をはじめ、社内の皆様の悲しみはいかばかりかと拝察いたします。
本来であればすぐにでもお伺いすべきところ、遠路ままならず、略儀ながら書中にてお悔やみを申し上げます。
心よりお悔やみ申し上げます。」
まとめ
訃報を受け、葬儀に参列できない場合はお悔やみの電報を送るのが一般的ですが、急なことで慌ててしまわないようにマナーを知っておきましょう。
お悔やみ電報を手配する場合は通夜当日までに、おそくても告別式当日の朝には喪主に届くようにするのがマナーです。訃報を受けたらすぐに電話かインターネットで手配することをおすすめします。
文面には忌み言葉を使わない、故人の敬称を間違えないなどの注意点に気をつけて、お悔やみと遺族への励ましの気持ちがこもった電報を送りましょう。参考になるようにケース別の文例もいくつかご紹介しました。
記事監修者
株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。
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