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お役立ちコラム

弔辞の例文や依頼されたときのマナーをご紹介

2020/08/19

弔辞

お葬式に参列することはあっても、弔辞を読んだ経験がある人は、そう多くはないでしょう。
しかし、親友やお世話になった上司・恩師など親しい間柄の人が亡くなった場合、遺族から弔辞を依頼される可能性はあります。

弔辞を依頼されたときは、快く引き受けるのがマナーですが、突然のことに戸惑ってしまう人もいるでしょう。
とくに弔辞には「忌み言葉」と呼ばれる、使ってはいけない言葉もあります。文章を作るのにも、十分な注意が必要です。

今回は弔辞を依頼されたときのマナーや弔辞の例文をご紹介します。弔辞とはどういうものなのかという基本的な知識にも触れますので、ぜひご参考にしてみてください。

弔辞とは

葬儀(告別式)において、故人の死を悼み、故人の人となりや故人との思い出などとともに、永遠の別れを惜しむ気持ちをあらわすのが「弔辞」です。
遺影に向かって、涙ながら読み上げるシーンを目にした人も少なくないでしょう。このときに読むお別れの手紙が「弔辞」です。

故人と親しい間柄であるからこそ弔辞を依頼される

弔辞は遺族から依頼されることがほとんどです。
弔事は一般的に、生前、故人と親しくお付き合いのあった人やお世話になった人など、親交の深かった人が読みます。これは、故人に淋しい思いをさせることなく送り出したいという遺族の気持ちのあらわれです。

弔辞は立候補してもよい

弔辞の依頼がない場合でも、生前に故人ととても親しくしており、どうしても最後のお別れの言葉を述べたいというときには、遺族に弔辞を申し出てみるとよいでしょう。
葬儀直前は避け、なるべく早い段階で立候補することをおすすめします。

もちろん葬儀の時間や遺族の意向次第なので、申し出たからといって必ずしも弔辞が読めるとは限りません。
ですが、遺族にとって弔辞の申し出は「故人が慕われていた」という証明でもあります。純粋な厚意として受け取ってもらえるでしょう。

弔辞を依頼されたときのマナー

突然の訃報とともに弔辞を依頼され、戸惑う人もいるでしょう。
ここでは、弔事を依頼されたときのマナーについて解説します。

弔辞の依頼は快く引き受ける

故人の死を悼み、最後のお別れの言葉を伝えることができる弔辞は、遺族から依頼されたら快く引き受けるのがマナーです。
「初めてで緊張する」「どうしていいかわからない」と焦ってしまうかもしれませんが、やむを得ない事情がない限りお受けしましょう。

弔辞の書き方と文章構成

弔辞を依頼されたら、なるべく早く準備してください。
ここでは、弔辞の内容や書き方について6のポイントを解説します。

1. 弔辞は故人に向けて書く「手紙」

弔辞は故人に対するお別れの言葉を述べるものです。一般的には、故人へ語りかけるような文面にします。
生前の故人を思い出しながら、故人にあてた手紙を書くようなイメージで書くとよいでしょう。

2. 弔辞の構成

弔辞の内容は、基本的には次のような構成にすることが多いです。

1. 故人への呼びかけ
書き出しは「○○さん」や「○○先生」「○○部長」と、生前に故人を呼んでいたように、名前の呼びかけから始めます。
親しい友人であれば、呼び捨てやあだ名で呼びかけてもよいでしょう。

2. 故人を失った悲しみや驚きの気持ち

3. 故人との関係性、故人とのエピソード(出会い・思い出)、故人の経歴・功績など
参列者に故人の人となりを伝えられる大切な部分です。
自分が故人とどのような関係であったか、親しいからこそ知っている故人の人柄・すばらしさ・功績などを、具体的なエピソードを交えながら紹介しましょう。
なお、どれほど親しかったとしても、故人のマイナスイメージとなるようなエピソードは避けます。

4. 今後についての思い
故人を失った淋しさに触れつつ、「遺された者として自分はどう生きていくのか」といった今後についての思いを添えます。
故人に対する感謝の気持ちを交えてもよいでしょう。

5. 故人の冥福を祈る言葉とお別れの言葉
故人の冥福を祈り、お別れの言葉で締めくくります。
ただし宗教や宗派によっては不適切な言葉もありますので、注意しましょう。たとえば、神道やキリスト教のお葬式では「ご冥福をお祈りいたします」という言い方はしません。宗教・宗派を確認したうえで書くようにしてください。

6. 日付、記名

必ずしも上記の形式にこだわる必要はありません。故人を失った悲しみと故人をたたえるエピソードを、自分なりの言葉で読み上げましょう。

なお、弔辞を読む人が複数いる場合は、故人とのエピソードが重複してしまう可能性も考えられます。
弔事を読む人数や故人との関係などを、事前に確認しておくと安心です。

3. 弔辞の長さ

弔辞は3分程度で読めるような長さにするのが一般的です。800~1,000字程度が目安となるでしょう。
故人との思い出や故人への想いがあればあるたけ、短くまとめるのは難しいかもしれません。しかし、式の進行にも影響しますので、長くとも5分以内(1200~1,500字程度)の文量に収めるのがおすすめです。

下書きを書き終えたら実際に読んでみて、3分程度になるかどうかを確認しておきます。このとき、早口にならないように注意しましょう。

4. 弔辞の書き方:正式

長さの確認ができたら、次は清書です。
正式には、巻紙または奉書紙に薄墨の毛筆で楷書書きし、折りたたんだあと、奉書紙で包みます。

包むときは、奉書紙の中央に弔辞を書いた巻紙(奉書紙)を折りたたんで置き、右側・左側の順に両側の奉書紙を折りたたみます。右側が下になっていることを必ず確認してから、上下の部分を裏側に折ってください。

最後に、表側の中央に「弔辞」と書き、その下に名前を書きます。

5. 弔辞の書き方:略式

毛筆に自信のない人は、白い便せんに万年筆などで書き、白い封筒に入れる略式でも問題ありません。
封筒は一重の封筒を使ってください。二重の封筒は「不幸が繰り返す」ことを連想させるため、不適切です。

6. 弔辞は遺族の手に渡されるため丁寧に書く

弔辞は単なる覚え書きではありません。葬儀のあとに遺族の手に渡ることを考え、できるだけ丁寧に書くよう心がけてください。

弔辞に使ってはいけない言葉

弔辞には、使ってはいけない「忌み言葉」があります。
普段は何気なく使っている言葉ですが、弔辞では不適切な表現となるため、十分に注意してください。
以下に、代表的な忌み言葉をいくつかご紹介します。

1. 重ね言葉

「重ね言葉」とは、「まだまだ」「重ねがさね」「いよいよ」「つくづく」「返すがえす」「しばしば」「たびたび」「くれぐれも」「重々」「次々」などの表現です。
重ね言葉は不幸が重なったり続いたりすることを連想させるため、弔辞に使うのはタブーとされています。

2. 繰り返しや強調を意味する言葉

重ね言葉と似ていますが、「さらに」「再び」「繰り返し」「続く」「これからも」「再三」「追って」といった繰り返しや強調を意味する言葉も弔辞に使ってはいけません。

3. 不吉なイメージを与える言葉

「死ぬ(四)」「死亡」「倒れる」「苦しむ(九)」「切る」「離れる」などの言葉は、不吉なイメージを連想させます。弔辞に使うことは避けましょう。

また「迷う」の言葉は、「故人の魂が迷って成仏できない」ことを連想させるため、弔辞にはふさわしくありません。

4. 直接的な表現

「死んだ」「生きていたとき」などの直接的な表現は、次のように言い換えるようにします。

 「死んだ」→「お亡くなりになった」「逝去された」「他界された」「息を引き取られた」「永眠された」
 「急死されて」→「突然のことで」
 「生きていたとき」→「生前」「お元気な頃」

また、死因に触れることも控えましょう。

5. 宗教や宗派で使わない言葉

宗教や宗派によって、使う言葉が異なる場合があります。
たとえば、「供養」「成仏」「冥福」「往生」などは仏教でのみ使われる言葉です。神道やキリスト教のお葬式には使いませんので、気を付けてください。

神道の場合は故人の魂はその家や子孫の守護神になると考えるため、神道のお葬式では「御霊」「守護神」「御安霊」「帰幽」「泉下」といった言葉が適切です。
キリスト教のお葬式では「神に召される」「昇天」「帰天」「召天」などの言葉を使います。

なお「極楽浄土」「彼の土」「西方浄土」「悼む」と言った言葉は、仏教のなかでも浄土真宗だけに使われる言葉なので、注意が必要です。

このように、宗教や宗派によって使うべき言葉は大きく異なります。弔辞を頼まれた場合は、どの宗教・宗派で行われるお葬式なのかを事前にしっかり確認しておきましょう。

弔辞を読むまでの流れ

故人への最後のお別れの言葉となる弔辞は、告別式で読まれることがほとんどです。しかし、場合によってはお通夜で弔辞を読むこともあります。
ここでは、弔辞を読むまでの流れを見ていきましょう。

1. 司会者に呼ばれる

お通夜や葬儀は、ほとんどの場合が司会者によって進行されます。司会者に呼ばれたら、静かに立ってご霊前の前に歩み寄り、僧侶や遺族、遺影に一礼します。

2. 弔辞を読む

用意してきた弔辞を広げて、遺影に向かって読みます。読み終えたあとは、弔辞を元の通りにたたんで収め、祭壇に供えます。
それから遺影や僧侶、遺族に再度一礼をして、席に戻ります。

なお、葬儀会場によって弔辞を読む際の立ち位置や、読み終わった弔辞をお供えする場所などの細かい手順が異なります。
なるべく早めに会場に出向き、事前に係員に詳細を確認しておくのがベストです。あわせて弔辞を読むタイミングを聞いておけば、緊張も和らぐでしょう。

弔辞を読むときの注意点

故人や遺族に気持ちが伝わるように、弔事を読むときのポイントを2つご紹介します。

1. 語りかけるように読む

弔辞は故人への最後のお別れの言葉です。遺影に向かって、語りかけるように読みましょう。
遺族や参列者にしっかり聞き取れるよう、はっきりとした口調で読むこと、早口にならないよう配慮するのもポイントです。

2. 適度に感情を込める

緊張のあまり、棒読みにならないよう注意しましょう。逆に感情が高ぶってしまうという人もいますが、なるべく聞き取りやすくなるように努めてください。
可能な限り悲しみは抑えつつ、適度に感情をこめることを意識しましょう。

弔辞の例文

ここでは、弔辞の例文を2つご紹介します。ぜひ参考にしてください。

1. 友人に向けた弔辞

 〇〇君。昇進のお祝いといって2人で飲んだのが、つい先日のような気がします。突然のことに、まだ信じられない気持ちでいっぱいです。

〇〇君と出会ったのは高校のサッカー部でした。それ以来、君にはずっと助けられっぱなしでしたね。
レギュラーを外されそうな私のために、休みの日も朝から練習に付き合ってくれたのをはじめとして、受験のときも就活のときも、悩んだり愚痴を言ったりする私に、いつも前向きなアドバイスをしてくれました。
ゴールキーパーをしていただけあって、私がどれだけ落ち込んでいても、君はガシッと受け止め、適切な方向へ背中を押してくれました。さわやかに笑う君の笑顔を見ていると、本当に気持ちがふっと軽くなったのを覚えています。

就職してからも、趣味でサッカーを続けていた〇〇君。「息子が大きくなったら一緒にサッカーボールを蹴るんだ」と、まだ小さい息子さんにサッカーのユニフォームを着せた写真を見せてくれましたね。
その願いがかなえられなかったことが、本当に残念でなりません。でも、息子さんはきっと、お父さんのような、どんなボールでも受け止められる立派なゴールキーパーになってくれるでしょう。

〇〇君。面と向かって言ったことはないけれど、どんなときでも明るく頼りになる君が私の友人であることを、ひそかに誇らしく思っていました。
今も、「△△!」と私を呼ぶ君の声が耳に残って離れません。

〇〇君にもう会うことはできないのだと思うと、胸が締め付けられるようです。淋しくて仕方ありません。
でも、これからは心の中の君に、愚痴を聞いてもらうことにしますね。

こうやって君と話しているとなごりは尽きませんが、そろそろお別れを言わなければなりません。〇〇君、次に君に会えるときまで、どうぞ安らかに眠ってください。

2. 上司に向けた弔辞

 〇〇課長。社員一同を代表しまして、謹んでお別れの言葉を申し上げます。

 〇〇課長には、私が入社して間もなく、教育担当としてご指導いただいて以来、ずっとお世話になってきました。当時から気さくで面倒見のよい先輩でした。課長に昇進されてからも、私は〇〇課長と同じプロジェクトを担当させてもらっていました。

私が新入社員のときには、一人暮らしの私を休みの日にいろいろなところに連れて行ってくださったり、仕事以外の悩みも聞いてくださったりと、仕事の場だけでなく、プライベートにおいても大変可愛がってくださいました。
〇〇課長が教育担当をしてくださったからこそ、私はここまでやってこられたのだと、とても感謝しております。

また、〇〇課長は、いつも部下一人ひとりの様子を気にかけてくれていて、問題を抱えている部下にはさりげなく的確なアドバイスをくださいました。評価もとても公平で、部下全員が納得できるものでした。
〇〇課長のもとだったからこそ、私たちは思う存分、力を発揮できたのだと思います。毎日仕事にやりがいを感じられたのも、〇〇課長のおかげです。心から感謝しております。

 〇〇課長が入院され、長い闘病生活に入られてからも、私たちは課長の復帰を信じ、チーム一丸となって業務にあたってまいりました。

 〇〇課長の仕事に対する姿勢を忘れず、ご遺志をしっかりと受け継いで、社員一同邁進してまいります。どうか、見守っていてください。

 本当にお世話になり、ありがとうございました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。

心のこもった弔辞で故人をお見送りしましょう

弔辞は、親しい間柄だった故人への最後の手紙です。
故人とのこれまでの思い出を振り返りながら気持ちを整理して、想いを込めた弔辞を作成しましょう。それはきっと、遺族や参列者の悲しみを癒すことにもつながるはずです。

弔辞を依頼されたら、ぜひ快く引き受けて、心を込めて読み上げてください。