この度、長年連れ添った妻を見送りました。

妻の病気が発覚してから、わたし自身、なかなか気持ちを切り替えがつかずにいたのですが「残された時間を自分の家で、できるだけ明るく過ごしたい」と言う妻の希望を叶えるために、自宅で看取ることを決めました。葬儀のことについても、生前妻とたくさん話し合いを重ねました。

闘病生活は辛く苦しい日々でしたが、どのような最期を迎えたいか、本人の意見をしっかりと聞く時間が取れたことは、わたしたにとって、唯一の救いだったように思います。
妻の希望は「できるだけ穏やかに家族と過ごしたい」と言うものでした。

その希望を実現してくれたのがお別れ室でした。
これまで参列した親族の葬儀では、遺族は常に慌ただしく動き回っている印象がありました。
実際に、自分の両親を見送った際には、あれこれと用事をこなしているうち、葬儀が終わる頃にはぐったりと疲れてしまっていた記憶があります。

妻も同じように感じていたようで、最期の時間くらい家族には穏やかに過ごして欲しい、と言うのが彼女の願いでした。
妻の葬儀では、わたしたちの希望通り、家族との時間をたっぷりいただくことができました。

妻も、穏やかな最期を迎えられたことにほっとしていると思います。