父の葬儀の際にお別れ室を利用しました。

本人の生前の希望により、大勢の弔問客を招いての大々的な葬儀は行わない予定でした。
というのも、母の葬儀の際に父自身がとても大変な思いをしたということがあったからです。

母の出身地で行った葬儀は、田舎という土地柄もあり、ご近所の方を含めて大勢の弔問客が訪れた式でした。
大勢の方に見送っていただき、とてもありがたいことではあったのですが、金銭面、体力面、精神面を含め、家族への負担がとても大きかったのです。

その経験から、自分の時にはできるだけ予算をかけずに必要最低限で良い、というのが父の考えでした。
本人の希望を優先させたいのはもちろんですが、長い間家族を支えてくれた父をできる限りあたたく見送りたい、というのが家族の希望でもありました。

どのような葬儀が良いのか、私自身とても悩みました。色々と調べているうちに、家族のみで行う家族葬や、火葬のみを行う直送など、さまざまなお別れの形があると知りました。

今回利用させてもらったお別れ室では、父の希望していた通り大袈裟な義式ではありませんが、火葬までの時間をゆっくりと過ごすことができ、家族にとっても納得できる形で見送ることができたと思います。