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葬儀の互助会とは?仕組みやメリット、デメリットを紹介
更新日:2024年06月23日
その他
葬儀の費用は安いものではありません。そこで、いざというときのための供えとして生まれたのが、多くの会員で少ない金額を積み立てていく制度「互助会」です。
互助会の名前は比較的有名ですが、どういった仕組みなのか、加入しているとどんなメリットがあるのかなど詳しいことは知らないという方も多いでしょう。ここでは、互助会の仕組みやメリット、デメリットを詳しくご紹介します。
この記事でわかること
目次
互助会の仕組みについて
少ない金額でも多くの会員で積み立てることで、冠婚葬祭費用の負担を軽減するという相互扶助の精神から生まれたのが互助会です。
会員になり、月々決まった金額を積み立てていけば、必要なときに安価でサービスを受けられます。
ここでは、少ない積立金で安価なサービスを提供できる互助会の仕組みをご説明します。
満期と毎月一定額の支払いが設定されている
積立プランの金額は互助会によって違いますが、一般的には毎月1,000円から5,000円で設定されています。
積立期間は5〜10年の間で満期が設定されていて、どのプランであってもだいたい20万円以上は積み立てられるようになっています。
これは、加入しやすい金額に設定しているだけでなく、サービス内容の質を一定に保つためでもあります。積み立てる金額がバラバラだと、互助会でさまざまなプランを用意しなくてはいけないので、その分費用がかさんでしまい安価なサービス提供が難しくなります。
それでは互助会本来の意義である「相互補助」が成り立たなくなるため、満期の金額が設定されているのです。
積立金で必要な設備を整える
会員の積立金は、冠婚葬祭の設備を整える費用や実際に葬儀を行うときの費用の一部に当てられます。
互助会の会員は、一定の割合でサービスを利用しますが、事前に積み立てる前受金で設備や備品を用意しておくことで、一般の冠婚葬祭費用よりも安い価格でサービスが受けられる仕組みになっています。
支払い期間中でも利用できる
互助会に加入する年齢は人によって違いますから、支払い期間中でもサービスを利用する必要が出てくることがあります。
しかし、会員であれば満期になっていなくても、会員価格でサービスを受けられます。また、残金を一括払いすれば積立金を支払いの一部として利用できるので、年齢に関わらず安心して加入できます。
互助会に加入することの3つのメリット
ここでは、互助会に加入するとどういったメリットがあるのかをご紹介します。
1. 突然の出費に供えられる
互助会の一番のメリットは、葬儀など突然大きな費用が必要になったときでも、冠婚葬祭で使用する会場を安価で利用できることです。
互助会の運営には大手企業も参入しているので、加入団体によってはかなり豪華な斎場や会場が用意されています。こういった施設の場合、一般客は通常の高額な利用料を支払わなくてはいけませんが、互助会会員であれば割引価格で利用できるので、経済的な負担を大幅に軽減できます。
葬儀プランも用意されていますから、事前にプランを決めておけば、いざ葬儀となったときでも慌てなくて済むでしょう。
また、積立金の一部を費用に充てたり、仏具の購入費用に充てたりするなど、使い道の自由度が高いのもメリットと言えるでしょう。
2. 一定のサービスが受けられる
冠婚葬祭の費用は、そのときの物価が反映されます。たとえば100万円の葬儀であっても時代によっては盛大な葬儀ができることもありますし、逆に質素な葬儀しかできないこともあります。
しかし、互助会のサービスは契約時で固定されるため、物価の変動で変わることはありません。日本の経済状況に関わらず、一定のサービスが受けられるので、自分の希望する葬儀を執り行えるのです。
3. 冠婚葬祭以外でも利用できる
互助会は、冠婚葬祭だけではなく七五三や成人式など、他の儀式でも利用できます。
契約条件には区切りがないので、葬儀のために積立をしているとしても、「成人式で使いたい」など、自分が利用したいタイミングで申請ができます。七五三や成人式などの行事でも高額な費用がかかるので、思わぬ出費にも対応できるのは大きなメリットでしょう。
また、互助会が運営している施設は親睦会や法事などでも利用できますし、料金も会員価格になるので、使い方によっては積立金以上のサービスが受けられるのもメリットです。
互助会に加入することの3つのデメリット
互助会はメリットだけではなくデメリットもあるので、しっかり把握しておきましょう。
1. 希望する葬儀プランがない可能性がある
互助会では、好きなように葬儀を執り行えるわけではありません。いくつかのプランは用意されているものの、費用を安く抑えるためにプランの数は限定されています。
プランの中に自分が希望する葬儀があれば問題ありませんが、たとえば家族だけで葬儀を執り行いたい、樹木葬にして欲しいなどの希望があっても叶えられない可能性があります。
互助会は、ただ冠婚葬祭用の積立ができる制度ではありません。それを勘違いしてしまうと、いざ葬儀のプランを決めようとなったときに解約トラブルになることが多いので注意しましょう。
2. 解約手数料が高い
保険などでは、途中で解約しても解約返戻金がもらえることがありますし、解約したからといって高額な手数料を取られることはありません。
しかし、互助会を解約する場合、相当に高額な手数料を取られます。 冠婚葬祭のために積み立てていたのに、解約をしたら何も手元に残らないというのは大きなデメリットです。
解約しなければデメリットにはなりませんが、ライフステージの変化や収入の増減などによっては解約した方が良いこともあります。
解約手数料のことを考えずに加入してしまうと、いざ解約となったときに高額な手数料を請求されて驚いた、という方は少なくありません。
互助会は経済産業省の認可を受けている事業ですが、あくまでも一事業者なので気をつけてください。
3. 葬儀費用をすべてカバーできるわけではない
互助会は、毎月積み立てることで葬儀など急な出費に供えるシステムですが、すべての費用をカバーできるわけではありません。
ですが、葬儀費用の失敗がいらなくなるというイメージを持っている方は少なくないようです。
加入するときには、いろいろな説明を受けますが、互助会も加入者を増やしたいという思いがあるので、費用負担の割合などマイナスなイメージになることは詳しく説明をしない担当者もいます。
互助会は、積立金をそのまま費用として使えるのではなく、積み立てた分、優待や割引などがサービスとして還元されるものです。加入しておけば安心というのは事実ですが、実際に葬儀で利用する場合は、葬儀費用を払う必要があることは覚えておきましょう。
互助会への加入はデメリットも踏まえて検討しましょう
昔は、葬儀を盛大に執り行うのが一般的だったので、いざというときの備えとして互助会が必要とされていました。しかし、今は葬儀のスタイルも多様になっているので、高額な費用をかけずに執り行うことも可能です。
互助会は、葬儀の負担を軽くできるメリットがある一方で、高額な解約手数料やすべての葬儀費用をまかなえるわけではないなどのデメリットもあるので、加入前に自分の理想の葬儀をしっかり考えておきましょう。
記事監修者
株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。
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