お役立ちコラム
葬儀でお供えする団子はいったい何?意味や飾り方を解説
更新日:2024年06月23日
その他
葬儀や法事などの際、お団子をお供えするのをご存知でしょうか。
このお団子はただの飾りではなく、しっかりと目的や意味があり、そこに置かれています。
葬儀とお団子はなかなか結び付かない方も多いかと思いますが、大人の常識として記憶しておけば、いざという時に役立つ場合があるでしょうし、知っておいて無駄になるものではありません。
そこで今回の記事では、葬儀におけるお団子に意味や、作り方、飾り方などについて、詳しくご説明いたします。
この記事でわかること
葬儀の際にお供えするお団子とは?
葬儀の際に亡くなられた方へお供えするお団子は、うるち米の粉で作られており、「枕団子」と呼ばれています。
枕団子は、お釈迦様がお亡くなりになった際のエピソードに由来しているという説が一般的です。
お釈迦様がご臨終される間際、弟子の一人がご飯を用意してお釈迦様に差し出しました。
しかし、お釈迦様はそれを食べることなく旅立たれたとのこと。
そのため、弟子はそのご飯をお団子にし、お釈迦様の死後にお供えしたというエピソードが言い伝えられています。
このエピソードが、枕団子の由来であるという説が広く知られています。
枕団子をお供えする目的や意味
枕団子には、故人があの世へと向かう途中で空腹になった際、お弁当として食せるように持たせる、という意味合いがあります。
また、故人があの世へ向かう途中で誰か空腹の人と出会ったとき、枕団子を共有して助け合えるという考え方もあるそうです。
他人を助けて徳を積むことで、故人は来世、より良い境遇に生まれ変われるといった言い伝えがあります。
ほかにも、昔は「白米は高価で滅多に食べられないもの」であったため、「最期に故人にご馳走を」といった説もあります。
さらに、あまり広く知られてはいませんが、「故人を蘇らせる」という目的も、かつてはあったそうです。
美味しそうな枕団子で故人の霊を引き寄せれば、故人が蘇るのではないかという期待がこめられていたという言い伝えもあります。
残された方々のお気持ちの問題ではありますが、お供えすることで故人への思いをある程度整理でき、綺麗に故人を送り出せるのいうのも、枕団子をお供えする効果と言えるでしょう。
枕団子の作り方
枕団子は、「積み団子」として市販されていますし、それをお供えすることに何も問題はありませんが、実は、枕団子はご家庭で簡単に作ることができます。
ご自身で作ることによって、故人への思いが、良い意味でより整理されるかもしれません。
具体的な手順としては、
1.鍋でお湯を沸かし、ボウルに上新粉をあける。
2.上新粉に熱湯を少しずつ加え、混ぜる。
3.生地がまとまり、少し冷めてきたところで、柔らかくなるまで手で捏ねる。
4.生地を適当な大きさに分割して丸め、茹でる。
5.団子が鍋の底から浮いてきたら冷水にさらし、覚めたら完成。
というような感じです。
後でご説明しますが、枕団子の一般的な個数である6個分を作るには、上新粉90g、熱湯80mlが必要量の目安となります。
枕団子の飾り方
枕団子は、小皿に白い紙を敷き、その上に並べるのが決まりです。
三方の上に白い紙、小皿、枕団子の順に乗せていきます。
小皿は、柄のない白いもの、もしくは故人が生前愛用していたものを選ぶと良いでしょう。
用意する個数について
用意する個数については、6個、7個、13個、49個とありますが、一般的には6個です。これは仏教の六道を象徴していると言われています。
六道とは、故人が亡くなられた後に輪廻する世界のことを指し、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の6つのこと。
この六道に倣って枕団子を6個並べるのが世間に浸透しています。
並べ方としては、小皿にまずは5個並べ、その上段の中央に残りの1個を乗せます。
上から見て、お花のような形をしていれば、それが正しい並べ方ですので、確認してみてください。
浄土真宗ではお供えしない
実は、これまでご説明してきた枕団子をお供えしない宗派もあります。
それが、浄土真宗。
浄土真宗の死生観は、ほかの宗派と大きく異なります。
具体的には、故人は死後、すぐに成仏し極楽浄土にたどり着くと考えられており、「故人があの世に向かう途中で空腹になるかもしれない」といった意味合いでお供えする枕団子は、それほど意味を成さないとされているのです。
つまり浄土真宗では、枕団子はもちろん、枕飯などの食べ物をそもそもお供えする習慣がないため、覚えておいてください。
枕団子は、意味を知った上でお供えしよう
枕団子について、お供えする意味や目的を知らなかった方も少なくないはずです。
枕団子は、ただの飾りではありません。
故人があの世に向かう道中で空腹にならないように、さらに、より素晴らしい境遇で来世へ転生できますように、といった深い意味が込められているのです。
市販のものでも問題ないと記載しましたが、ご自身で作られれば、一層思いのこもったものになるでしょう。
例えば、ご年配の方でも枕団子の意味までをよく理解している方はなかなかいらっしゃいませんが、知っておいて無駄になるものではありません。
意味をよく理解して、心のこもったお供えをしましょう。
記事監修者
株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。
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