お役立ちコラム
葬儀で恥をかく化粧と恥をかかない化粧について紹介
更新日:2024年06月23日
葬儀マナー
化粧は自分を可愛く美しくするためのツールですが、葬儀においては可愛さも美しさも必要ありません。葬儀はあくまでも故人の死を悼み、遺族の悲しみに寄り添う場所なので顔を主張しない薄化粧が基本です。
普段のままのメイクでは葬儀の場にそぐわないこともあるので、恥をかく化粧とかかない化粧をきちんと把握しておきましょう。
この記事でわかること
葬儀で恥をかいてしまう化粧とは
化粧は女性の身だしなみの1つですから、葬儀でも化粧をするのは大切なことです。
とは言え、葬儀の化粧は普段の化粧とは意味合いが違ってきます。目を大きく見せたり、流行のカラーを取り入れたりする化粧は、葬儀には適していません。
ここでは、葬儀で恥をかいてしまう化粧をご紹介していきます。
ファンデーションの厚塗り
最近は薄付きのファンデーションを使う方も増えていますが、汗や皮脂で崩れないウォータープルーフタイプのファンデーションも根強い人気です。
確かに、時間が経っても崩れないのは優秀ですが、ウォータープルーフタイプはどうしても厚塗り感が出てしまいます。
ファンデーションは使用する面積が一番広いですから、厚塗りをしてしまうと、たとえ他のメイクアイテムを薄くしても厚化粧に見えてしまうので注意しましょう。
くっきりとした太い眉毛
バブル時代には濃く太い眉毛が流行り、少し前にも太めの眉毛が流行りましたが、基本的にくっきりとした太い眉毛は顔から浮いてしまいます。
葬儀ではアイメイクを控えるので、眉毛だけくっきりしているとますます違和感が出てしまいます。 もちろん、もともとの眉毛が太くて濃いというのであればしょうがないのですが、アイブロウを使って濃くする場合はしっかりメイクの印象になってしまうので止めましょう。
目を強調するメイク
葬儀の化粧でもっとも恥ずかしい思いをするのは、目を強調するメイクです。目は、化粧をすると一番目立つパーツなので、遠目でもメイクをしていることが分かってしまいます。
自分が恥ずかしいだけではなく、ご遺族や他の会葬者に不快な思いをさせてしまっては参列する意味がないので、目元のメイクには注意しましょう。
注意したいアイメイクは以下のとおりです。
ラメ・パール入りのアイシャドウや囲みシャドウ
光りものを避ける葬儀において、囲みシャドウやラメ・パール入りのアイシャドウなどは厳禁です。
また、目を強調したしっかりメイクに見えてしまう囲みシャドウも避けたほうがいいでしょう。
アイシャドウはつけなくても問題ありませんが、つける場合はベージュやブラウン系を薄くつけるといいでしょう。
悪目立ちしてしまうカラーマスカラ
黒いマスカラだけでも目元は強調されますが、カラーマスカラはメイクを派手にするためのアイテムです。特に、全身黒で統一しているなかでカラーマスカラをつけてしまうと、塗る範囲は狭くても悪目立ちしてしまいます。
葬儀はパーティーではありませんし、メイクを楽しむ場でもありません。そもそも喪服にしても靴にしても使う色は黒が基本ですから、たとえパープルなどの落ち着いた色であっても、葬儀に適さないカラーマスカラはマナー違反になるのです。
まつげをビューラーで上げる
マスカラは塗らないのが当たり前、と思っている方でも、うっかりやってしまうのがビューラーです。
ビューラーはまつげをカールさせるだけなので、マナー違反にはならないと思う方も多いようですが、まつげが上がっていると、それだけで目元は華やかな印象になってしまいます。
特に、まつげが長い人がビューラーを使ってしまうと、マスカラを塗っていなくても使っているように見えてしまうので気をつけてください。
ただし、逆さまつげの場合はビューラーを使わないとまつげが目に入ってしまうこともあるでしょう。カールしない程度の強さでまつげが水平になるようにビューラーで上げるのはマナー違反ではありません。
ビューラーを使った後は透明のコーティング剤を塗っておけば、まつげが下がってくることもないので、まつげが目に入るのを防げます。
個性やおしゃれを印象づけるつけまつげ
近年、若い女性を中心に、アイメイクのマストアイテムとなっているのがつけまつげです。マスカラを塗らなくても目が大きく見えますし、マスカラを塗ればよりくっきりとした目元になるので、女性にとってはとても便利なメイクアイテムです。
しかし葬儀の席では、たとえマスカラを塗らないとしても、つけまつげを付けてはいけません。自分の個性やおしゃれは葬儀の化粧に必要ありませんから、きちんと場をわきまえることが大切です。
細いラインも不要!アイライナー
アイライナーは目立つメイクアイテムではありませんが、どんなに細いラインであってもアイラインを入れるのはNGです。
アイラインは目をはっきり見せるために使うものですから、目の大きさに合わせて細いラインを入れるだけであれば大丈夫と思うかもしれません。ですが、葬儀では目を主張する必要はないので、アイラインも不要です。
また、アイラインは水や汗で落ちやすいので、涙を流したりすると目の周りが汚れてしまいます。葬儀でメイク直しはできませんから、アイライナーを使ってしまうと、目の周りが真っ黒なまま恥ずかしい状態で参列しなければならないこともあります。
カラーコンタクトはNG!メガネがベスト
カラーコンタクトもマナー違反です。本当に視力が弱く、コンタクトをしないと危険という場合であっても、めがねか普通の色のコンタクトで対応するのがマナーです。
芸能人の葬儀でも、普段はめがねをしていない人がめがねをかけていることから分かるように、葬儀ではカラーコンタクトはもちろんできればコンタクトもつけないのがベストでしょう。
めがねや普通のコンタクトレンズを持っていないという場合、もしカラーコンタクトを外しても行動に支障がないようであれば、カラーコンタクトを外して葬儀に出席しましょう。
派手な印象になるピンクやオレンジなどのチーク
服や靴、小物に限らず、葬儀では黒もしくは白以外の色を用いるのはマナー違反です。
ピンクやオレンジなどのカラーを使うチークもマナー違反に該当してしまいます。目元を控えめなメイクにしていても派手な印象になるので、うっかり使ってしまうと恥ずかしい思いをするでしょう。
ただし、参列者がご遺族よりも疲れている印象を与えることもマナー違反になるので、もともと顔色が悪くて、チークを塗らないと不健康に見えてしまう方は、少し頬がピンク色になるぐらいの淡いカラーを使うようにしましょう。
白い目で見られてしまうつやつやの唇
ぷっくりとしたつやつやの唇は女性の魅力の1つですが、葬儀の席でグロスをたっぷり塗るのはNGです。
そもそも、葬儀では口紅を付けるのもマナー違反とされていますから、たとえカラーレスのグロスであっても白い目で見られてしまうでしょう。
年齢によっては、ベージュなど肌の色に近い口紅であれば塗っても大丈夫ですが、つやが出るグロスはベージュでもNGになるので塗らないでください。当然ですが、ピンクやラメなどのグロスもマナー違反です。
葬儀で恥をかかない化粧について
葬儀で恥をかかないのは薄化粧です。しかし、どこまで薄くすればいいのかというのは悩みどころでしょう。
いくら普段より薄いメイクだとしても、ツヤ感があったりキラキラ感があったりするメイクはNGです。
以下で、葬儀に適した化粧を具体的にご紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
ベースメイクは必要最低限にする
薄化粧のポイントとなるのがベースメイクです。ベースメイク次第で、化粧が濃く見えるか薄く見えるかが決まります。
普通通りのベースメイクだと、化粧下地とコンシーラーとリキッドファンデもしくはパウダーファンデ、最後にルースパウダーとなるのでどうしても厚塗り感が出てしまいます。
葬儀では、必要最低限のベースメイクをするのが基本です。
化粧下地はマットな質感になるものを使う
化粧下地は、必ずマットな質感になるものを使いましょう。
普段の化粧であれば、ツヤ感が出たり透明感がでたりする化粧下地を使うことが多いと思いますが、葬儀では肌も光沢が出ないように気をつけなくてはいけません。
マットタイプの化粧下地がない場合は、必ずパウダータイプのファンデーションもしくはルースパウダーを使って、光沢感を抑えるようにしてください。
また、最近は細かいラメが入った化粧下地があります。ラメ入りの化粧下地は、ラメを乱反射することで透明感を出すために使いますが、光の角度によっては透明感ではなくキラキラして見えてしまうので使わないほうが無難です。
ファンデーションは地肌の色に合わせる
ファンデーションで、できるだけ肌を白く見せたいという女性は少なくありませんが、葬儀では美白よりもナチュラルさが重要です。
薄化粧の一番のポイントは、素肌っぽく仕上げることですから、首の色と顔の色に違いが出ないようにファンデーションの色は地肌に合わせましょう。
また、リキッドファンデだと厚塗りになってしまうため、パウダーファンデを使うようにしてください。パウダーファンデがない場合は、BBクリームやCCクリームなど多機能ファンデを使い、ルースパウダーで仕上げればナチュラルな肌になります。
もし、顔の方が若干白くなってしまう場合は、ノーズシャドウをフェイスラインに入れて顔の中心部に向かって伸ばしてください。ノーズシャドウで影を作ることで、首と顔の色味に統一感を出すことができます。
ただし、くっきりと影を作ってしまうと、逆に違和感が出てしまいますから、ブラシでしっかりぼかして首と顔の境目をなくすようにしましょう。
ハイライトは使わない
日本人の顔は凹凸が少ないので、メイクではハイライトやシャドウを入れて立体感を出しているという方も少なくありません。
しかし、特に、ハイライトパウダーにはラメが入っているものが多いですから、少しハイライトを入れるだけでもつやが出てしまいます。葬儀ではハイライトを使うのは止めておきましょう。
化粧は自分のコンプレックスを隠したり、素顔よりも美しく見せたりするのが目的ですが、葬儀での化粧はあくまでも身だしなみを整えることが目的ですから、立体感は不要です。
少しだけでも立体感を出したいようであれば、素肌の色よりワントーン明るい色のアイシャドウかパウダーファンデーションを、鼻先や頬骨の上に入れてください。
少量であれば目立ちませんし、くっきりとした立体感も出ないので、葬儀の化粧としても恥をかくことはありません。
眉毛は形を整えるだけにする
眉毛は形を整えるだけにしておくのが、葬儀での眉メイクのマナーです。
もし、剃ってしまっていたり、一部分だけ薄かったりする場合はアイブロウペンシルかパウダーで眉毛を描き足すことになりますが、色味が濃くならないように注意しましょう。
眉毛の部分の骨に色を乗せるイメージで、細すぎず太すぎずが理想です。
アイブロウペンシルだけでは、どうしても「描きました」という仕上がりになってしまうため、眉毛を描いたらアイブロウブラシでしっかりぼかしましょう。アイブロウパウダーであれば、全体的に自然に仕上がります。
カラーは、髪の色に近い物を選ぶとよりナチュラルになります。
口紅のカラーはコーラルピンクやベージュ
薄化粧では、口紅はつけないのが基本ですが、はっきりとした色味でなければつけていてもマナー違反にはなりません。ただし、赤や紫の口紅を薄く付ければ良いというものではなく、色自体も薄いもので、はっきり口紅とは分からない色味にするのが原則です。
具体的にいうと、コーラルピンクやベージュは唇の色に似ているので、こういった色の口紅であれば付けても問題ないでしょう。
もともと唇の色が薄かったり、青みがかっていたりする場合は、口紅を付けた方が顔色がよく見えますから、淡い色合いで目立たない口紅を塗ってください。最後にティッシュオフをすると、より自然に仕上がります。
仕上げは全体的にフェイスパウダーを使う
メイクアイテムをいろいろ揃えている人であれば、ラメの入っていないものを使ったり、色味を控えめにしたりできますが、あまり種類を持っていない場合は少しツヤ感が出てしまったり、カラーが濃かったりするメイクしか出来ないかもしれません。
1回の葬儀のためにメイクアイテムを買い足すというのも大変なので、薄化粧が難しい場合は、仕上げにフェイスパウダーを使いましょう。フェイスパウダーを全体的に使えばトーンを統一できますし、つやや色味も抑えられます。
付けすぎてしまうと、顔色が悪く見えたり粉っぽくなったりするので、1度全体にフェイスパウダーをはたいたら、フェイスブラシで余分な粉をしっかり落としてください。
ノーメイクもマナー違反になる!
派手な化粧がだめなら、ノーメイクで行けば良いと思うかもしれませんが、いくら地味でもノーメイクはマナー違反です。
葬儀に参列するうえで、身だしなみを整えるのはとても重要なことです。女性が化粧をするのは身だしなみの1つですから、ノーメイクで参列するということは、喪服ではなく普段着で参列しているようなものになってしまいます。
また、ノーメイクだと顔色が悪くやつれた印象を与えやすくなります。つらさを表現でき、悪いことではないと思うかもしれませんが、一番つらく疲れているのはご遺族です。参列者がやつれた印象を主張するのはマナー違反といえるでしょう。
化粧をするかしないかは普通であれば自由ですが、葬儀においては個人の趣味趣向は取り除くのが礼儀です。
葬儀に参列をする側であればご遺族をたてるためにも、遺族側で参列するのであれば会葬者に心配をかけないためにも、ノーメイクではなく化粧をすることがマナーとなります。
葬儀の化粧は控えめにすることを意識しましょう
化粧は人それぞれ自分の好きなメイク方法が決まっていますが、お通夜や葬儀では自分の好みはいっさい排除するのがマナーです。普段通りの化粧では、哀しみの気持ちや悼む気持ち、ご遺族への配慮などに欠けてしまいます。
薄化粧のさじ加減は難しいかもしれませんが、厳かな葬儀の空気を壊さないよう故人を偲ぶ気持ちで化粧をすれば、自然と色味を抑えたナチュラルメイクに仕上がります。
服装でも髪型でも、葬儀の席では華やかさを排除するのが基本ですから、化粧も控えめにすることを心がけましょう。
記事監修者
株式会社京花代表の石野 泰弘。京花は板橋区を中心に、1都3県を中心に活動している葬儀社です。
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